大阪のカジノを含むIR誘致に関する住民説明会を中止に

新型コロナウイルスの感染拡大が原因

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大阪府・市が、カジノを含むIRの誘致について、住民説明会を中止することを発表しました。この説明会は、地元住民に2022年1月7日~2月14日に渡って予定していたものです。現在、大阪では『MGMリゾーツ・インターナショナル』と『オリックス』を事業者として、夢洲にカジノを含むIRを建設する計画をすすめています。

初となる住民説明会は2022年1月7日に開催されていて、出席をした約80人の府民からは、ギャンブル依存症や治安悪化、夢洲の土壌対策費などで経費が膨らんでいることに対する厳しい意見が出ていました。

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今回、2022年2月5日以降に開催予定だった説明会は、大阪府で新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止が決定しました。大阪府・市のIR推進局は「まん延防止等重点措置も出ているため」と説明をしています。

説明会は、2月中に特設ホームページを立ち上げ、You Tubeに説明動画を挙げた上で意見や質問を受け付けるようにするとのことです。

この決定に対して、吉村洋文知事は「説明会は7回実施していて、公聴会も実施されている」と説明しました。取材にあたったマスコミからは、合意形成の役割を放棄するのではないかと問われましたが、吉村知事は「住民からの問い合わせには今後も回答はしていく」と発言しました。

自民党市議団が、「IRの誘致について市民に賛否を問う住民投票」を提出へ

また、大阪のカジノを含むIR誘致に関しては、大阪市議会の自民党市議団が、「IRの誘致について市民に賛否を問う住民投票」を議会に提出すると公表をしています。

ここまで行われている住民説明会や公聴会で、地元住民から疑問の声が多く挙がっていることが原因だと言われています。

しかし、最大会派の大阪維新の会や、影響力を持つ公明党は「住民投票」について、否定的な考えを示しています。

このまま、両党の調整ができなければ、「IRの誘致について市民に賛否を問う住民投票」は提出をしても否決される見通しとなります。 カジノを含むIRの誘致合戦では、最有力候補と言われている大阪。今後の住民への説明はネットを通じて行われることになりましたが、しっかりと調整をしながら進めることが出来るのか?注目していきます。