大阪府・市のカジノ誘致に関する初めてとなる公聴会を開催

参加した住民から厳しい意見が飛び交う

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大阪府・市のカジノを含むIRの誘致計画について、2022年1月23日に初となる公聴会が大阪市内で開催されました。

公聴会では、大阪府・市が事業社となる『MGMリゾーツ・インターナショナル』、『オリックス』と共に調整を続け作成している「区域整備計画案」を基にして、意見交換が行われました。

公聴会は、IR実施法に基づいて行われる手続きで、府民と府内に通勤や通学で通っている人が参加者の対象になっています。今回は意見を述べる「公述人」として9人が参加して、23人が傍聴をするために参加をしました。すでに行われている説明会とは違い、法律に基づいて行われることになります。

この日参加した公述人からは、「カジノの是非を問う住民投票」を行うべきだとの意見が出ました。これは、すでに大阪市議会の自民党市議団からも意見として出ている問題です。しっかりと住民の意見を反映して誘致を進めていないという主張が、公聴会でも出ることになりました。

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また、今回の区域整備計画案について、「ギャンブラーとその家族の生命・身体・財産の安全を無視したものであることがわかる」との厳しい意見も出ました。

これは、ギャンブル依存症の人が多く出てしまうのではないかという問題に対する意見です。大阪だけでなく、カジノを含むIR誘致を計画している全ての都市で問題視されている議題となっています。

また、候補地となっている夢洲地区について、土壌汚染対策として追加の初期費用がかかることに対して、「今後、費用増大の可能性もある」と批判する意見が相次ぎました。

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今回の意見を「区域整備計画案」に反映させながら、大阪府・市の議会に提出することになります。同意が得られれば、2022年4月28日の期限内に国へ区域整備計画を申請することになります。

※(写真はMGMリゾーツ・インターナショナル、オリックス提供