大阪・カジノ誘致の候補地となる夢洲で新駅の整備に約129億円増加

また夢洲で土壌対策費と同じく追加費用が公表される

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大阪府・市が事業者に『MGMリゾーツ・インターナショナル』と『オリックス』を指定して、夢洲地区を候補地に進めているカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致。

住民説明会などさまざまな調整を続けていますが、夢洲の土壌対策費用として大阪市が公費から約790億円の負担をすることが問題となっています。 2022年1月7日に開催された住民説明会でも、公費として費用を負担することを問題視する意見も出ました。

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その夢洲に関して、さらに整備に費用がかかることがわかりました。これは、2022年1月11日に判明したもので、大阪メトロ中央線延伸部と新駅の整備費が予定よりも約129億円増えることになります。地中の障害物の撤去費用などが追加で必要になったとのことです。

大阪市は、コスモスクエア駅から新設する予定の夢洲駅までの約1キロのトンネル工事を進めていますが、追加費用のうちの40億円が軟弱地盤への対応で必要になったとのことです。

また、メトロ延伸部に関わる整備とは別に、夢洲駅の周辺の通路の幅を拡げるためにも33億円を予定しているとのことです。この夢洲駅は、カジノを含むIRが開業した際も使用する駅となっていて、多くの人が行き来する予定となることから通路幅を拡張します。

これまで、延伸部に関わる整備事業費は250億円と試算していました。今回大阪市は追加分のほとんどを負担する方向で調整を進めていて、2025年に開催予定の大阪・関西万博の費用として計上をする予定です。

現在、大阪府・市は関西に関連の深いパナソニックやJR西日本など20社が共同で出資をして「大阪IR株式会社(予定)」を設立する予定です。この会社を通して、カジノを含むIRに関する初期費用などを負担する方向で調整されています。長崎県や和歌山県よりも、誘致に関してリードをしていましたが、土壌対策費用など次々と追加費用が出始めています。

公費で支払われる予定となり、今後住民から説明を求められる可能性は高くなっています。 カジノを含むIRの誘致で大本命と言われる大阪府・市だけに、どうやってこの難局を乗り切るのか、注目が集まります。