アラブ首長国連邦がカジノ合法化の可能性を模索

法規制など先行するシンガポールの例を参考か?

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かねてから噂されるアラブ首長国連邦でのカジノギャンブル合法化の動きが、現在も継続していることが報告され注目が集まっています。

ロイターニュースサービスが2022年4月13日に配信したレポートで、アラブ首長国連邦がカジノギャンブルの合法化に向かってその可能性を継続的に模索していることが紹介され、IR業界で注目を集めています。

シーザーズエンターテインメントがカジノを開業か?

米国拠点のIR事業者である『シーザーズエンターテインメント』は、2018年にカジノ機能を持たないホテル『シーザーズパレスドバイ』をドバイに開業しています。

上記のレポートによれば、同社のエリア社長をつとめるアントニー・コスタ氏が、ギャンブルを提供できるように検討していることを取材で明かしたといいます。

これはラスベガス拠点の『MGMリゾーツインターナショナル』が、『シーザーズパレスドバイ』からほど近いジュメイラビーチ地区で、新ホテルの開業を目指していることを意識するものと推測されています。 コスタ氏は取材に対し、「どのような形であるかはともかく、アラブ首長国連邦がギャンブルビジネスを展開できる可能性について認めたことで、事業者は注視しています。ライセンスを入札できるのならば、誰でも積極的に参加したいと思うのが当然ではないでしょうか」と語ったそうです。

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アラブ首長国連邦でカジノは成立するのか?

実は、ギャンブルに対して保守的な姿勢を貫いてきたアラブ首長国連邦が、近年カジノについて急速に寛容となっているのには事情があります。

現在、中東のギャンブル愛好家の多くがプレイ環境として選択肢がほとんどないため、レバノンにある『カジノデュリバン』に足を運んでいるという実情があるようです。

レバノンよりも魅力的な観光資源を持っていると自負するアラブ首長国連邦が、「勝機あり」と見て重い腰を上げたと推測されています。

なお、こうしたアラブ首長国連邦のカジノギャンブル合法化を巡る動きについて、サンフォード・C・バーンスタイン社のアナリストは、カジノ開業と規制は先行しているシンガポールなどの保守的な国の事例を参考にするだろうと話しています。

その上で、規制の内容を決定し海外の事業者に対してのみ、開発・営業許可を出す可能性が高いという予測しているようです。

はたして、アラブ首長国連邦でカジノは開業することになるのか?今後も注目していきます。