シンガポールが渡航禁止令の緩和でカジノ客も復活か?

「陰性」結果の提示で検疫や隔離もなく入国可能に

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シンガポールのリー・シェンロン首相は、2022年3月29日から、現在行われている国境を跨ぐ形での渡航禁止令を実質的に緩和する形で、2022年4月1日以降、旅行者の利便性が大幅に向上する見通しであることを発表しています。

首相は2022年3月24日に生放送された演説の中で、旅行者に対する新型コロナウイルスの感染検査と、検疫が適用される要件について、「ワクチン接種済みの人による旅行の簡略化」を念頭に、さらなる合理化を進める方針であることを発表。

旅行者の検査と検疫を大幅に簡略

また、国民のみならず、国境を越えた海外からの旅行者についても「新規感染者として発症されるケースはごく僅かである」とした上で、「我々は安全な形で国境を開くことができる。従って、旅行者の検査と検疫を大幅に簡略なものにする」とコメントしました。

現在、シンガポールで採用されているコロナ対策のVTLスキームでは、シンガポールへの入国からさかのぼって7日間に、VTL指定国に滞在している旅行者に限定する形で、検疫および隔離の要件を免除されています。

今回、リー首相によって明らかにされた新プロトコルでは、世界の国と地域を「一般旅行」または「制限つき」の2つに分類した上で、完全にワクチン接種を受けたすべての旅行者は、原則として、出発前に行う感染検査で「陰性」が出れば、その結果を提示するだけで入国できるようになり、検疫免除のための申請や、指定の交通手段しか使えないといった不便さもなくなる見通しであるとのことです。

こうした施策を踏まえた上で同首相は、「大幅に簡略化されたこのフレームワークにより、シンガポール人がコロナ禍前とほぼ同じように海外への旅行ができるようになるばかりではなく、シンガポールが世界と再接続しビジネス、とりわけ観光産業が渇望する大きな後押しとなるだろう」と、経済効果について期待する形でコメントしています。

シンガポールにあるカジノも収益回復か?

シンガポールには、政府公認の人気カジノ施設が2つあります。一つは『マリーナ・ベイ・サンズ』で、シンガポールの中心地にあり、ホテルやプール、展望デッキや美術館、各種ショップ、レストランやバーなどを営業しています。カジノは4つのフロアがあり、1万5000平米を超えるスペースにテーブルゲームが約600台、スロットマシンは約1500台という規模を誇っています

さらに、『リゾート・ワールド・セントーサ』も人気です。アジア最大級の統合型リゾート施設となりカジノ施設も豪華な作りとなっています。

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渡航禁止令の緩和が実現すれば、カジノ施設への観光客も復活することが予想されます。どこまで売上を回復させることができるのか?注目です。