なぜ、中東やアラブにはカジノがないのか?

世界的にリッチな国なのにカジノを作らない理由とは?

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日本でもカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致が進められていますが、世界には多くの国でカジノが法律で認められ営業をしています。ヨーロッパやアメリカをはじめ、南米にアジアやアフリカまで、さまざまな国と地域でカジノが合法となっています。

一方で、カジノが政府によって認められていない国もまだ少なからずあります。

世界地図で見てみると、カジノが認められていない国が集まっている地域がいくつかあるのがわかります。そのひとつが、中東・アラブの国々です。

たとえば、イランやシリア、カタール、イエメンなどにはカジノがありません。原油産出国で経済的に豊かなクウェートやサウジアラビアでもカジノは作っていません。サウジの王族など、そのセレブな行動がしばしばメディアに登場するのでカジノくらいは国内にあるかと思ったら、意外にも認められていないのです。

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さらに、中東で目覚しい発展を遂げている国といえば、ドバイを思い浮かべる人も多いことでしょう。近代的な高層ビルが立ち並び、有名なブランドショップなどが次々に進出する様子もしばしば報じられます。そして、中東の金融センターと呼ばれるほどの経済力を維持し続けています。そんなリッチかつセレブなドバイなら、当然、カジノがあっても当然と感じますね。ところが、そのドバイでもカジノは認められていません。

実は、これら中東の国々はイスラム教の影響が強い地域です。イスラム教ではギャンブルが禁止されているという特徴があります。そういう理由で、これらの国ではカジノが現在でも禁止されているのです。中東以外でもインドネシアやアフリカの一部の国でカジノが禁止されているのも、同じ理由です。

イスラム圏でカジノが合法なのは、エジプトやイラクなどです。エジプトにはいくつかのカジノがありますが、外国人観光客でなければ入場できません。自国民は一切利用できないことになっています。

イラクのカジノについては、ほとんど情報が伝わってきません。ネットで検索しても、カジノホテルが3軒ほどあるらしいという程度で詳細は不明です。もしかしたら、エジプトと同様に外人観光客オンリーなのかもしれません。

余談ですが、イスラム教では「利息」も禁止しています。そのため、銀行に預金すると、利子ではなく「配当」がつくシステムとのことです。経済的に豊かな国には、カジノがある印象はありますが、さまざまな理由で作ることができないようです。