カジノの本場マカオで、2021年11月のインバウンド旅行客が前月から244.1%増

2021年11月は対前月、前年ともにホテル客室稼働率も上昇

公開日:

scroll

世界最大規模のカジノ売り上げをほこるマカオ。アジア有数の観光地として人気で、カジノに関する売上が世界中で注目をされています。

そんなマカオでは、新型コロナウイルスの影響でインバウンド旅行客は激減していて、2019年には3940万人を越える数値でしたが、入境制限などもあった2020年には前年比で85.0%減となり、約589万人となりました。カジノ施設の売上も比例して大幅減となり、マカオ住民の2020年の平均収入が約40%減少して社会問題にもなっています。

【関連記事】カジノ売上の低迷が響く、マカオ住民の2020年の平均収入が約40%減少

しかし、2021年に入ってからは徐々に入境制限も緩和され、中国本土からマカオに旅行をする観光客も増えてきました。

そんな中で、マカオ政府統計調査局が2021年12月29日に発表したデータでは、2021年11月のインバウンド旅行客が、前年の同月から25.9%増えて、前月からは244.1%増となる80万1300人となった事がわかりました。

2021年11月には、F1の「マカオグランプリ」も無事に開催されるなど、大型イベントが複数行われました。これにより、ホテルの平均客室稼働率は46.8%となり、前年同月から2.8ポイント上昇しました。前月からも2.0ポイントの上昇となり、2ヶ月ぶりのプラスに転じました。

それに伴い、ホテル宿泊客数も当然増加し、前年の同月比で1.3%増の48.1万人となっています。内訳は、中国本土からの旅行客は2.9%減少しましたが、地元マカオの客が25.6%増える結果となりました。インバウンド旅行客は増えたものの、日帰りの客が半数以上となりホテルとしては完全回復とはなりませんでした。

ただ、2021年1~11月の累計となる平均ホテル客室稼働率は、前年から23.3ポイント上昇の49.6%、ホテルへの宿泊者数は80.9%増の596.1万人となり、最悪だった2020年よりは確実に回復傾向にあります。 ホテルの宿泊客数はカジノでの売上にも直接関係しているだけに、2022年はさらなる回復を期待されるところです。

【参考】マカオ政府統計調査局