ラスベガスの地元メディアがカジノなどのマスク着用義務の終了を要望

マスク着用を州民が自由に選択できるようにうながす

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アメリカのネバダ州ラスベガスにある、カジノ情報なども多く掲載される地元紙『The Las Vegas Review Journal』。同誌は2022年1月29日に、ネバダ州のスティーブ・シソラック知事に対し、マスクの着用義務を終了させることを促す記事を発表し注目を集めています。

ネバダ州で最大の発行数をほこる日刊紙の『The Las Vegas Review Journal』は、シソラック知事によって発動した緊急命令で、マスクの着用が義務づけられていることについて触れています。

「疾病対策センターによるガイドラインと、知事による緊急命令が発動した2021年7月下旬以降、ネバダ州における公共の屋内環境場では、マスクの着用が義務付けられていますが、そこから約半年が経過し、そうした施策によって新型コロナウイルスの感染者が減ったというデータはいまだに公表されていません。」と、マスク着用の義務化が新型コロナ対策として必ずしも機能しているとはいえないと指摘。

ネバダ州では多くのカジノ施設が営業をしているだけに、今回の問題提議は業界内でも大きな話題となっています。

さらに同紙は、「マスク着用を好む人は自由にそうするべきですが、同時に、企業や店舗などの経営者は、労働者または顧客について、マスク着用の必要があるかどうかを自由に決める権利を持つべきです。シソラック知事は、マスクの着用義務を含む緊急命令を撤回し、ネバダ州の人々が自分自身でマスク着用の必要性を検討し、自主的に行動することを信頼すべき時期に来ているのではないでしょうか。」と社説の中で述べています。

また、カジノ施設の人気レビューサイト『Casino.org』を運営するネバダ州民のスコット・ローベン氏によると、現在ネバダ州にあるカジノにおいては、マスク着用義務が遵守されているとは言えず、間違った形でマスクを着用している人もいれば、まったく着用していない人も珍しくないそうです。

そのため、シソラック知事による緊急命令はそこまで厳密には機能しておらず、実際、カジノのマスク着用義務違反を監視し、違反があれば罰金を課すネバダ州賭博管理委員会の高官も、「しばらくの間、罰金を出した例がない」とローベン氏に明かしたそうです。

今後、ラスベガスでのマスク着用義務化がどう変わっていくのか?注目をしていきます。

※写真は「スティーブ・シソラック」公式Twitterより引用