大手カジノ買収騒動で「クラウンリゾーツ」が金額に不満を表明

新型コロナの再流行もあり予断を許さない状況

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オーストラリアにある世界的にも有名なカジノ施設を運営している『クラウンリゾーツ』をめぐる買収問題について進展がありました。

『クラウンリゾーツ』については、運営をしているメルボルンやパースにあるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)についてマネーロンダリングの疑いがあるとし、オーストラリアの監督当局がカジノ運営免許保有は不適切としていました。『クラウンリゾーツ』は、今後オーストラリアでカジノ事業を行うに当たって、大幅に経営の改善を行わないといけなくなっています。これによって、今後の目玉施設になる予定だった『クラウンシドニー』なども、先行きが不透明になってしまっています。

『クラウンリゾーツ』に関しては真相究明や、経営の改善が求められている中で、アメリカの投資会社『ブラックストーングループ』が買収提案を行っています。現在、62億ドルの買収額を提示していると言われていますが、『クラウンリゾーツ』は株主たちに魅力的な金額ではないと説明をしています。そんな中で、『ブラックストーングループ』は『クラウンリゾーツ』のデューデリジェンスと呼ばれる財務情報にアクセスすることが認められたと発表されました。これは、資産の査定などに使うデータを詳しく見ることができるもので、買収に向けて最適な価値を算出することができるようになります。

現在、『クラウンリゾーツ』はカジノ事業を展開している全ての州で今回の騒動に対する調査を行わなければいけません。また新型コロナウイルスの「オミクロン株」の世界的な流行などもあり、早急な立て直しが求められています。

これまで、買収にはオーストラリアの同業となる『スターエンターテインメント』が7400億円と言われる巨額の買収提案を行って調整をしていましたが、最終的な合意にはなりませんでした。抱えている問題がマネーロンダリングも関連することで、解決するにはかなりの時間と資金が必要だと言われているからです。

特色豊かなカジノ施設を運営している『クラウンリゾーツ』なだけに、どんな形で買収が完了するのか?世界中のカジノ関係者が注目をしています。