カナダオンタリオ州ノースベイで2022年3月9日に部分開業したばかりの『カスケードカジノ』が、当初の予想を上回る盛況ぶりを見せています。
市との契約に基づく形で納入する取り決めとなっている四半期ごとの収益分配金を、11万1134ドル納入し話題となっています。
カジノ売上に応じて納入額が変わっていく
これは、ノースベイ市と『カスケードカジノ』双方による発表で明らかとなったもので、市に納入されたのはオープンした2022年3月9日から、2022年3月31日までの23日間の売上のうちの11万1134ドル。
同社と市の契約では、最初の段階でスロット収益6500万ドルに対しての5.25%、次の段階でスロット収益1億3500万ドルに対しの3%、さらに次は3億ドルのスロット収益に対して2.5%、最終的には5億ドル以上のスロット収益に対する0.5%…と、カジノの成長に合わせ、収益の一部をオンタリオ州宝くじ・ゲーミング公社を通じてカジノ側が市へと納める決定となっています。
その支払いは四半期ごとになっているといいます。なお、この支払いに加えテーブルゲームの収益のうち4.0%も加えられます。
今回、当初の推定額をはるかに越える金額に達したことで、ノースベイ市長をつとめるアル・マクドナルド氏は「年間で100万から200万ドル程度と見積もっていたので、驚いています。新しい施設ですから注目度が高い分、多くの収益がもたらされたというのもあるとは思います。ご存知の通りいまでも多くの市民たちは外出を恐れている状況です。そうした中でこのような盛況ぶりを見せたことは驚くべきことであるといえるでしょう」と語るとともに、今回納入された11万1134ドルは、市の予備費に充当する方針であることを明かしました。
当初は「カスケードカジノ」に批判的な声もあった
もともとノースベイ市に『カスケードカジノ』の開設プランが浮上した際には、地域社会への悪影響などを懸念し地元住民から反対の声も少なからずあったといいます。
この点についてマクドナルド市長は「これまでのところカジノに関する否定的な内容のメールや電話は1件もきていません」と、オープン後には反対の声もなくなり歓迎ムードとなっていることを明かしました。
実はこのような住民感情の変化が起きた背景には、カジノで働く約200人の従業員はほとんどが地元住民で、今後も雇用が増大しそうな見通しであることが要因となっています。
加えて、観光産業全体に好影響を与えたことなど同カジノが地域経済に大きな影響をもたらしたことが大きいと考えられているそうです。 日本でカジノを含む統合型リゾートが開業した際も、地元住民との関係性という部分で参考にできる施設かと思います。
※画像は「カスケードカジノ」公式サイトより