大阪府・市でカジノに関する全4回の公聴会を終了

参加した公述人からは反対意見も出る

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大阪府・市が、事業者を『MGMリゾーツ・インターナショナル』と『オリックス』に設定して調整を続けているカジノを含むIRの誘致計画。

国へ提出をするための「区域整備計画案」をまとめるために、さまざまな調整を進めています。

2022年1月23日には、初となる公聴会が大阪市内で開催され意見交換が行われました。

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さらに、2022年1月28日には有識者などを集めた3回目となる公聴会が開かれました。この日は、3人の公述人がカジノを含むIRに関しての意見を発表しました。

公述人からは、「賭博場、カジノは悪いがIRはよいと分離できるものではない」や、「公聴会で府民の声を聞いたとはいえない。住民投票で堂々と府民の声を聞くべき」との厳しい意見が出ました。この公聴会は地元のマスコミによって公開され、テレビなどで報じられることになりました。

大阪府・市は全4回の公聴会を2022年1月29日に終えて、今後は2022年2月14日まで説明会を続けることになります。 現在は、説明会に参加した住民からは「いい想定の話ばかりで、悪い想定も含めたデメリットも示すべき」との意見も出ています。そういった声を代弁するように、大阪市議会の自民党市議団が、「IRの誘致について市民に賛否を問う住民投票」を2月議会に提出すると発表しています。

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「市民に賛否を問う住民投票」は、和歌山や横浜で市民団体から請求されたことはありましたが、今回は自民党市議団からの要請ということで注目を集めています。

こういった動きに大阪市の松井市長は、「賛否両論が拮抗することこそ議会がしっかり決めるべき。100%の人が全て賛同する施策はない」とした上で、IR誘致は継続をしていきチェック機関は議会にもあるので住民投票の必要はないと主張しています。

公聴会や説明会では地元住民から反対意見も多かっただけに、大阪府・市が事業者とともにどう調整をしていくのかに注目が集まります