和歌山県のカジノを含むIR誘致、テーマは「自然資源と世界最先端のテクノロジーの融合」

大阪、長崎よりも予定が遅れている和歌山県が巻き返しか?

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和歌山県が事業者に『クレアベストニームベンチャーズ』とカジノ大手『シーザーズ・エンターテインメント』を指定して進めている、カジノを含むIRの誘致。候補地を『和歌山マリーナシティ』として、地元住民との調整などを進めています。

現在は、県議会から「運営体制が不透明」との指摘を受けて、予定していた住民への説明会を延期し、初期費用に関する計画などを再調整しています。

また、市民団体の「カジノ誘致の是非を問う和歌山市民の会」は、住民の意見を反映させないまま、和歌山県・市がカジノを含むIRの誘致を進めているとして「是非を問う住民投票」に向けた署名活動を実施。

住民投票条例の制定の請求に必要な署名数の3倍以上を集め、話題となっています。

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そんな、混迷を極めている和歌山県のカジノを含むIR誘致に関して、国へ提出を予定している区域整備計画の内容の一部が、産経新聞の取材により判明しました。

2027年秋ごろの開業を目指しているカジノを含むIRは、仮の施設名を「ThePACIFIC」と名付け、テーマを「和歌山の自然資源と世界最先端のテクノロジーの融合」とする予定です。

カジノに関しては、カードゲームや電子ゲーム、ポーカーなどのテーブルゲームはエリアを分けて、それぞれで担当運営部門を設定。そのうえで、顧客などの管理や監督を行っていきます。カジノ区域は隔離されて、本人確認が必須となるようです。

また、ビーチリゾートやeスポーツを競い合う施設なども建設予定とのことです。

収益に関しては、開業から2年目となる2029年3月期に施設全体の総収益が年間で約1900億円を見込み、利益がプラスとなる計算を予定しています。これらの資料は、和歌山県でまとめられて、近日中に正式な公表を予定しているとのことです。

大阪府・市と長崎県ではすでに区域整備計画の骨子や素案を公表しているだけに、和歌山県は住民説明なども含め調整が後手に回っている印象です。 今後、和歌山県がどのタイミングで正式に区域整備計画の骨子を公表するのか?注目が集まります。