アメリカのテキサス州知事グレッグ・アボット、選挙に先立ち「ギャンブル拡大」に寛容な姿勢を表明

テキサス州知事グレッグ・アボット、選挙に先立ち「ギャンブル拡大」に寛容な姿勢を表明

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テキサス州知事グレッグ・アボット氏「ギャンブル拡大」に理解

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アメリカ・テキサス州のグレッグ・アボット知事は、迫っている選挙に向けて「ギャンブル拡大」に理解を求めはじめています。詳細をお伝えします。

アメリカ・テキサス州の知事をつとめ、ギャンブル産業の拡大に否定的なことで知られているグレッグ・アボット氏は、迫る知事選を前にしてこれまでの姿勢を一転させる形で、ギャンブル拡大論に寛容な姿勢を見せたことを地元メディアが報じています。

対立候補もギャンブル産業の拡大について容認する意向

これは、テキサス州ヒューストンの日刊紙「ヒューストン・クロニクル」などが報じているものです。

同知事は、民主党系の対立候補ベト・オルーク氏がカジノを含むギャンブル産業の拡大について、当選した場合は容認する意向だと大々的に報じられたことを意識しているようです。

一連の報道によると、同知事は自身もカジノ事業者から各種提案に耳を傾ける用意があると発言。ただし、知事の報道官をつとめるレナエ・エズ氏が補足したところでは、知事はすべてのギャンブル産業の拡大を認めているわけではなく、「州内のいたるところにスロットマシンが並んでいるという状況ではなく、あくまで最高級の娯楽施設かハイエンド向けのギャンブル施設に関する提案を求めている」と、富裕層を対象としたサービスに限定する形での容認であるとしているようです。

カジノ業界から知事の選挙陣営に多額の寄付が行われている

テキサス州は人口が多いにも関わらず、ギャンブルについては保守的な人が多いとされてきました。

現在は、州発行の宝くじやビンゴ事業の一部、さらに競馬やドッグレース、部族カジノと極めて限定的なギャンブルだけが許可された状態であるといいます。そのため、以前から大型のカジノ施設をはじめとするギャンブル産業の拡大を求める声が上がっていました。それを強く意識してか、オルーク候補はアボット知事よりも早い段階でギャンブル産業の拡大を容認する発言を行いアピールしています。

なお、これまで州内におけるギャンブル産業の拡大に対して、一貫して反対し続けてきたアボット知事。対立候補のオルーク氏が早々に寛容な姿勢を打ち出したことへの危機感もさることながら、カジノ業界から知事の選挙陣営に多額の寄付が行われていることも大きく関係していると指摘されています。

はたして、カジノ業者からの選挙資金の提供が、再選を後押しすることになるのでしょうか?ギャンブル産業の拡大とともに、注目していきます。