スロット製造・販売大手のIGTが「Nisqually Red Wind Casino」と提携へ

最新スポーツブックシステムの提供を足がかりに業績UPを目指す

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スロットマシンの製造・販売とギャンブル技術のサプライヤーとして、世界各国のカジノを含むIRと協業を行うインターナショナル・ゲーム・テクノロジー社(IGT)が、ワシントン州オリンピアのカジノ「Nisqually Red Wind Casino」と提携を発表しました。

同カジノへのサービス提供を通じて、ワシントン州での事業を拡大していく方向だと見られています。

「Nisqually Red Wind Casino」とIGTが共闘

これは、インターナショナル・ゲーム・テクノロジーと「Nisqually Red Wind Casino」が発表したものです。

今回の提携により、最初に着手するのは主にインターナショナル・ゲーム・テクノロジー社が持つスポーツベットのプラットフォーム「IGTプレイスポーツ」の提供だと言われています。

受け入れるカジノ「Nisqually Red Wind Casino」は、同プラットフォームのカジノでの使用に加え、その業務を改善し業績を向上させるのに役立つインターナショナル・ゲーム・テクノロジー社のノウハウを同社のアドバイザリーチームを通じて得る形となるそうです。

今回の提携について、「Nisqually Red Wind Casino」のゼネラルマネージャーをつとめるコンラッド・グランティオ氏は、「我々は今、競争が激化するカジノ業界で、頼もしいパートナーであるIGT社と共闘できることに喜びを感じています」とコメント。

同カジノにIGT社の最新システムを持ち込むことでより興奮度の高いサービスが提供できる見通しであること、さらには同業他社との差別化を図れると確信していると語っています。

ワシントン州での新たなビジネスチャンス

一方、インターナショナル・ゲーム・テクノロジーにとって、今回の「Nisqually Red Wind Casino」との提携はワシントン州での新たなビジネスチャンスの拡大を考えていると予測されます。

その背景には、同社がアメリカでのさらなる事業拡大を目指しているという点が窺えます。インターナショナル・ゲーム・テクノロジーはすでに米国内で多くのカジノ施設と提携し、自社のサービスを導入させているからです。

同社が先頃発表した2022年度の第2四半期の決算によると、業績は複数の部門で落ち込み、好調な部門が上げた利益でさえも全体的な損失により相殺。結果として前年同期比で減少となったことから、上層部は強い危機感を抱いているといいます。

こうした点も、今回の意欲的な提携のきっかけとなったようです。

※画像は「Nisqually Red Wind Casino」公式HPより