マカオで入国制限を一部解除、カジノ関係者は今後に期待

現時点ではマカオ居住者に限定

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マカオ国際空港は2022年1月24日に、14日間に渡って続けられていた入国制限を限定的ではあるものの解除し、地元では今後の本格的な制限解除に向けて期待が寄せられています。

昨年末、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大を防ぐという観点から、同じ中国特別行政区である香港とともに、入国制限が検討されたマカオ。その後、2022年1月10日からマカオ国際空港への国際線の到着便を受け入れず、中国本土からの到着便のみ受け入れるという体制をとっていました。

今回は一部で解除となりましたが、新たに航路での入国が可能となったのは制限発動時にマカオ外にいたマカオ居住者のみであるため、外国籍の観光客などは入国しておらず現時点で大規模な流入はないとのことです。

なお、海外から帰国したマカオの居住者は、中国本土における「ゼロコロナ政策」に準拠する形で帰国後に最低でも21日間の隔離が義務付けられています。

また、マカオへの国際線に搭乗するためには、出発時刻からさかのぼって48時間以内に新型コロナウイルスの検査を受け陰性であるという証明が必要で、特に米国・フィリピン・ロシア・インドなど、当局がハイリスクであると見ている地域からの帰国に際しては、搭乗前の5日間で各回ともに24時間以上のインターバルを設けた都合3回の検査を行い、いずれも陰性であることを証明する必要があるそうです。

新型コロナウイルスによる被害が確認されていなかった2019年、マカオ国際空港は960万人もの乗客数を記録しました。しかし、コロナ禍初年度となった2020年には117万人に激減。昨年はそれよりもさらに少ない114万人となっており、2019年には6つのカジノで合計364億ドルもあったカジノ売上も、2022年には108億ドルまで減収しました。

また、観光客の内訳も、2021年は91%以上が中国本土の人々であり、アメリカからはたった171人。次いでオーストラリアが72人、日本が64人、韓国が23人、ロシアが12人となっています。コロナ禍が直撃する形で、全盛期に比べるとかなり厳しい状況となっています。

今回は限定的であるにせよ、入国制限が解除されたことで、マカオのカジノ関係者は、今後、この解除が限定要素を持たないものとなり、海外からの観光客がコロナ発生前の水準にまで戻る日が来るよう期待を寄せています。

日本でも猛威を振るうオミクロン株。今後、売上を回復し始めていた世界のカジノ業界にどんな影響を及ぼすのか?注目をしていきます。