マカオのカジノ関連の売上が年初来最低の約618億円に

前年比としては約40%の減少

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カジノ施設が41軒もあり世界最大規模の「カジノ大国」であるマカオ。新型コロナウイルスの影響もあり毎月の売上がどうなったのか、世界中から注目されています。

2021年11月1日にマカオのカジノを監理する『マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)』は、2021年10月における月次売上を発表し、43億7000万パタカ(約618億円)となったことが解りました。

この売上は、前月から約26%減少していて、月間ベースとしては今年最低の売上となっています。前年比としては約40%減少しました。原因としては、9月から10月にかけてマカオ近辺で市中感染が確認され、中国での再流行の兆しもあり渡航制限や入境制限が行われたことよる利用者の減少が考えられます。さらに、世界的に見てもまだ海外旅行の需要が戻っていないことも売上減少を加速させました。

中国では、伝統的に10月上旬は大型連休となるために、マカオのカジノ施設を始めとしてレジャー関連の売上は好調なことで知られています。昨年度から引き続き厳しい数字となり関係者はショックを隠せないようです。

ただ、中国での新型コロナウイルスの再流行も現状では一段落して、水際措置も従前の水準まで緩和され始めていることもあり年末に関してどこまで売上を盛り返すかに注目が集まっています。

現在でも、カジノ施設での徹底した新型コロナウイルス対策は行われています。『マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)』は、カジノ運営会社に対してチップやスロットマシンに対する消毒の徹底や、ゲーミングテーブルについて指定した距離を確保することなど細かく要請をしています。

また、来場するゲストにはマスク着用や検温、消毒の徹底などの対策はもちろんのこと、衛生当局の専用サイトで生成する健康コードの提示も現時点では義務付けられています。

マカオのカジノ関連の年間売上はこれまで2年連続で前年割れをしていますが、2020年は約8554億円だったのに対して2021年は約1兆0211億円となっています。しかし、これから寒くなる年末にかけて新型コロナウイルスの影響もあるだけに、予断は許さない状況となっています。

【2021年のマカオにおけるカジノ売上】

  • 1月=約1136億円(63.7%減)
  • 2月=約1035億円(135.6%増)
  • 3月=約1176億円(58.0%増)
  • 4月=約1189億円(1014.4%増)
  • 5月=約1478億円(492.2%増)
  • 6月=約925億円(812.5%増)
  • 7月=約1195億円(528.1%増)
  • 8月=約629億円(234.0%増)
  • 9月=約832億円(165.9%増)
  • 10月=約618億円(40.0%減)

(統計データはマカオ政府博彩監察協調局より、カッコ内は前年比)

【参考】マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)