マカオの2022年1月「月次カジノ売上」が前月から20.3%減

日本円で約915億円となり前年同月比では20.9%減

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世界最大のカジノに関する売上をほこるマカオ。毎月発表されている「月次カジノ売上」は、世界中のカジノ関係者から注目を集めています。

2022年2月1日には、マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)から最新の「月次カジノ売上」が発表されました。今回公開されたのは、2022年1月の売上です。前年の同月からは20.9%減となり、前月からも20.3%減となり日本円で約915億円となりました。

2021年のマカオでのカジノに関する売上は、前年比で43.7%増と順調に回復をしていました。しかし、2022年は1月から売上が低迷する結果となりました。

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原因としては、世界的にオミクロン株が蔓延していることがあり、マカオへの旅行客が回復していないことにあります。

また、マカオではジャンケット業界を中心に、大物の逮捕が続いていることも影響しています。2021年11月26日には、ジャンケット業大手『サンシティ・グループ』の最高経営責任者である『周焯華氏』が逮捕されました。

さらに、ジャンケット業務を行っている『タクチュングループ』のトップで、カジノを含むIRなどを運営する『マカオ・レジェンド』のCEOだった陳栄煉氏も組織犯罪やマネーロンダリングなどの容疑で逮捕をされました。

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逮捕の影響もあり、サンシティ・グループはVIPルームを2022年11月にクローズしています。また、タクチュングループも同様にVIPルームを閉鎖していました。VIP客をこれまで斡旋されていた各カジノ施設も、ジャンケット業者との関係を見直すことになっています。

これによってVIP客からの収益が激減し、収益が下がっている原因となっています。

今回、カジノ業界の大物2人が逮捕された理由は、中国本土からの不正な資金流出を防ぐことが目的と言われています。マカオでは、今後はVIP客に関してマネーロンダリングなどに関与していないことをしっかりと確認する必要が出てきます。 2022年には、本格的にマカオのカジノに関する売上は回復するのでしょうか?全世界のカジノ関係者が見守っています。

【参考】マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)