マカオのカジノ売上が2021年は前年比で43.7%増

約1兆2506億円で3年ぶりの対前年プラス

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世界最大の「カジノ大国」であるマカオ。毎月公開されている「月次カジノ売上」は、世界中のカジノ関係者から注目を集めています。

そんな中、年明け早々の2022年1月1日にマカオ政府博彩監察協調局(DICJ)が、最新の「月次カジノ売上」に関するデータを発表しました。2021年12月の売上が、前年同月から1.8%増、前月から17.7%増となる約1146億円となりました。これで、2021年の総売上が確定したことになります。

2020年は、新型コロナウイルスの影響でインバウンド旅行客が大幅に減少したことで、マカオの「カジノ売上」は大幅に落ち込みました。しかし、2021年に関しては新型コロナウイルスの影響も落ち着きを見せ始め、売上も回復傾向にありました。

しかし、マカオで2021年8月から10月にかけて市中感染が確認され、入境制限を含む各種水際措置が一時的に強化されるなど対策が行われていました。さらに、マカオで最大手となるカジノ仲介業者『サンシティ・グループ・ホールディングス』の、最高経営責任者の『周焯華』が越境賭博シンジケートを率いていたとされ逮捕されてしまいました。その影響から、『サンシティ・グループ』は2021年12月10日をもってカジノ施設にVIP客を案内するジャンケット業務を停止しています。

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こういったさまざまな問題もあり、2021年12月は売上の大幅な落ち込みも懸念されていましたが順調に伸び続けた結果となりました。

これで、2021年のマカオのカジノに関する売上は、前年比で43.7%増となる約1兆2506億円で、3年ぶりの対前年でプラスとなりました。回復傾向にはありますが、マカオ政府は2021年度財政予算ではカジノ売上の見込みを約1兆8716億円としていました。結果として大幅に下回る結果となりましたが、マカオ政府は2022年度の売上についても約1兆8716億円を目指すと強気の姿勢です。

ジャンケットに関する規制やオミクロン株の流行などマイナス要因もあることから、2022年はマカオのカジノに関する売上がどうなっていくのか、注目が集まります。

【2021年のマカオにおけるカジノ売上】
1月=約1136億円(63.7%減)
2月=約1035億円(135.6%増)
3月=約1176億円(58.0%増)
4月=約1189億円(1014.4%増)
5月=約1478億円(492.2%増)
6月=約925億円(812.5%増)
7月=約1195億円(528.1%増)
8月=約629億円(234.0%増)
9月=約832億円(165.9%増)
10月=約618億円(40.0%減)
11月=約953億円(0.01%増)
12月=約1146億円(1.8%増)
(統計データはマカオ政府博彩監察協調局より、カッコ内は前年比)

【参考】マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)