マカオで9月のカジノ売上が2021年で2番目に低い約815億円

入境制限の再強化が響いて利用客が減った影響

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世界的にも最大規模のカジノ売上があるマカオ。カジノ施設が41軒あり毎月の売上が世界中から注目をされています。

現在は、世界的な新型コロナウィルスの影響があり全盛期よりも売り上げは減少しています。マカオのカジノを監理する『マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)』は、2021年9月における月次売上が日本円で約815億円だったと発表しました。前月の売り上げの約616億円よりも改善し、昨年度の同じ月よりは165%増加していることになります。

完全に回復傾向に向かったとは言えませんが、前年の同月比較では8ヶ月連続でプラスとなっています。しかし、今年5月には約1448億円の売上があったことを考えると、少しさみしい数字となっています。

マカオでは今年に入ってから中国本土との往来制限が緩和されていたことから、2021年の前半は売上が大幅に改善しました。しかし、2021年7月頃から中国本土で新型コロナウイルスが再流行の兆しを見せ始め、水際対策がとられたことで2021年8月、9月の売り上げが大幅に下がったようです。

さらに、マカオの市中でも9月下旬に感染確認例も出ていることで警戒が強められていることも原因となっています。

『マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)』は、カジノ営業にあたって運営会社に対して従業員の健康管理の徹底はもちろんのこと、チップやスロットマシンに関して消毒の徹底やゲーミングテーブルの距離を確保することなど、厳しい条件を提示しています。

また、来場するゲストにはマスク着用や検温、消毒はもちろんのこと衛生当局の専用サイトで生成する健康コードの提示も義務付けられるなどしています。

マカオ政府は、2021年度財政予算でカジノに関連する売上を1300億マカオパタカ(約1兆8023億円)と見込んでいました。

しかし、後半に入って失速してしまったことを受け下方修正をしなければいけない状況となっています。

IR誘致を今後進めていく日本においては、同じアジア圏ということもあって、マカオのカジノが新型コロナウィルスの危機をどう乗り越えるのかに注目が集まります。

  • 1月=約1113億円(63.7%減)
  • 2月=約1014億円(135.6%増)
  • 3月=約1152億円(58.0%増)
  • 4月=約1165億円(1014.4%増)
  • 5月=約1448億円(492.2%増)
  • 6月=約906億円(812.5%増)
  • 7月=約1171億円(528.1%増)
  • 8月=約616億円(234.0%増)
  • 9月=約815億円(165.9%増)
  • (統計データはマカオ政府博彩監察協調局より、カッコ内は前年比)