長崎県でカジノを含むIRの素案が市議会により可決

県とCAIJは佐世保市で説明会を開く

公開日:

scroll

長崎県で2021年12月13日にカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致について、区域整備計画の素案が審査されました。これは、佐世保市議会のIR推進特別委員会が審査を行ったもので、結果としては全会一致で可決されました。

区域整備計画の素案には、誘致予定地になっているハウステンボス周辺で、「住居地域」を営業活動ができる「商業地域」に用途を変更することが明記されています。また、観光客の増加や施設を作る際の上下水道の整備などインフラに関する項目も含まれます。

この素案は2021年12月14日の本会議で採決され、賛成多数で可決されました。この同意を受けて2022年4月を期限とする国への申請に向けて、長崎県と事業者の「カジノオーストリアインターナショナルジャパン」(CAIJ)が準備を進めていきます。

その後、2021年12月15日に県とCAIJが佐世保市でカジノを含むIRについての説明会を行いました。この説明会では、可決された素案を基にしてカジノに関するギャンブル依存症対策や、周辺地域の治安維持対策などについて、詳しく説明されました。

他の候補地とは違い、湯治ができる温泉施設や地元九州のお祭りを楽しめる劇場などを予定している長崎県のカジノを含むIR。先端医療を受けられる施設も計画するなど、地元住民に対しても重要性をアピールしています。

また、CAIJは事業説明会を行っている中で、地元住民からの猛烈な反対意見は聞いていないと話しています。さらに、予定地が観光スポットになっているハウステンボスに隣接していることから他の地域よりも早く開業をすることができ、先行者利益の恩恵を地元が受けられると説明しています。

しかし出席した関係者の間では「県民への説明が足りない」「ギャンブル依存症対策が具体的ではない」などの声が上がりました。この説明会は、次回2021年12月17日に長崎市でも行う予定となっています。

現在、県とCAIJは2027年にカジノを含むIRの開業を目指していますが、資金調達や地元住民や関係者への説明などいくつかの越えなければいけないハードルがあります。

今後、どういった形でさまざまな問題を調整していくのか、注目が集まります。

※写真は「※画像は長崎県公式サイト」より引用

【参考】長崎県特定複合観光施設(IR)