パリのベルシー駅から列車で3時間ほど、フランス中部のオーヴェルニュ地方にあるヴィシーは、古くから続く温泉保養地です。起源は古代ローマ時代とも言われていますが、保養地として広く知られるようになったのは、ナポレオン3世の頃からだという説が有力です。
それから、大戦後の1940年から4年間、フランスの首都として機能していた歴史もあります。
さて、温泉というと、日本では誰もが「入浴」をイメージしますが、ヨーロッパでは健康のために飲むことも一般的です。マグカップで温泉水をガブガブ飲むシーンが、映画などで描かれることがあります。このヴィシーはフランスで唯一の火山性温泉で、カルシウムや銅、鉄分、ナトリウム、マンガンといったミネラルが多いのが特徴です。
ヴィシー駅から西に10分ほどの所にあるスルス公園には、温泉の出てくる蛇口がずらりと並んでいて、誰でも自由に飲むことが出来ます。ただし、ややクセのある温泉水なので、少しずつ試してみるのがいいでしょう。
「Casino Vichy – Grand café」の遊び方やルールは?
そのスルス公園のすぐ隣りにあるのが、カジノ施設「Casino Vichy – Grand café」です。フランス国内でカジノを40店舗のほか、12のホテルと70のレストランを展開しているパルトゥーシュ・グループが運営するカジノです。
テーブルゲームはルーレットとブラックジャックが3台、スロットマシンは97台で、さらにルーレットとブラックジャックの電子ゲームを25ポジション揃えています。営業時間は10時から翌3時までです。
年齢制限は18歳以上で、ドレスコードは緩やかですが、スマートカジュアルが無難です。
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カジノで遊ぶ際に気になる「ドレスコード」のルール
カジノにおけるドレスコードについて、簡単に説明します。
また、施設内では喫煙エリア以外は禁煙なので注意しましょう。動物類の持ち込みは禁止されていますが、盲導犬や介助犬などは入場可能です。
ビュッフェレストランやカフェ、バーなども完備していて、料理や飲み物を楽しめます。さらに、コンサートやショーなどのイベントも開催されています。
近隣にはレストランやホテル、公園などがいくつもあります。スルス公園以外にも源泉が出てくる噴泉口がいくつもあり、そのまま飲むほかタンクなどに詰めて持ち帰ることも出来ます。ペットボトル入りの温泉も売られています。
カジノも含めて、温泉を飲んで健康を期待しつつ、のんびり過ごすのがヴィシーでの楽しみ方の定番です。
※画像は「Casino Barrière Deauville」公式HPより
フランス ヴィシーとは
ヴィシーは、フランス中部オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏に位置する歴史的な温泉地です。
ローマ時代から知られる温泉の町で、特に19世紀にナポレオン3世が保養地として訪れたことで一躍有名になり、豪華なスパ施設やホテルが次々と建設されました。ヴィシーの温泉水は、消化器系やリウマチの治療に効果があるとされ、多くの人々が療養に訪れます。
第二次世界大戦中、ヴィシーはナチス・ドイツの占領下で「ヴィシー政権」が置かれたことでも歴史的に知られており、ヴィシーはフランス史においても重要な位置を占める町といえます。