世界最大規模となるカジノの売上で知られるマカオ。2020年12月末の時点ではカジノ施設は41軒あり、国を上げた一大産業として大成功を収めていました。
しかし、新型コロナウィルスの影響もあり売り上げは激減しています。マカオのカジノを監理する『マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)』は、2021年8月における月次売上が日本円で約609億円だったと発表しました。この数字は、前年の同月に対しては234%増と大幅に改善をしていますが、前月から比較すると47.4%減となり年内では最低の売り上げとなりました。
マカオでは新型コロナウィルスの影響でインバウンド関連の海外旅行者が激減しています。
しかし、今年に入ってからは徐々に中国本土との往来制限の緩和が進んだことで前年比での売り上げは回復を始めています。
ただ、7月下旬頃から中国本土で新型コロナウィルスの感染が再度拡大していることを受けて、水際対策がとられたことで8月の売り上げが大幅に下がったようです。
売上は戻っているものの本格復帰はまだ先
今年に入ってからは、売り上げが前年比で1月以外は大幅に回復しているマカオのカジノ。
順調に回復をしているように見えますが、予断は許さない状況が続いています。現在も消毒の徹底やゲーミングテーブルの距離をしっかりと確保することなど、厳しい条件の中で営業をしています。
また、ゲストはマスク着用や検温、消毒はもちろんのこと衛生当局の専用サイトで生成する健康コードの提示も義務付けられるなどしています。
マカオのカジノは日本からも近いことから、新型コロナウィルスの危機をどう乗り越えていくのか?今後の日本のIR構想においても重要な指標となりそうです。
- 1月=約1113億円(63.7%減)
- 2月=約1014億円(135.6%増)
- 3月=約1152億円(58.0%増)
- 4月=約1165億円(1014.4%増)
- 5月=約1448億円(492.2%増)
- 6月=約906億円(812.5%増)
- 7月=約1171億円(528.1%増)
- 8月=約609億円(234.0%増)
(統計データはマカオ政府博彩監察協調局より、カッコ内は前年比)