カジノ大手「ラスベガスサンズ」がシンガポールで新計画を推進

「マリーナベイサンズ」の拡張工事などで10億ドルを投資

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カジノ運営・開発大手「ラスベガスサンズ」のCEOをつとめるロブ・ゴールドスタイン氏は、ラスベガス地元メディアの取材に、シンガポールでの新たなIR開発計画について言及し注目を集めています。

これはラスベガスの地元メディア『ラスベガスレビュージャーナル』によるインタビューを受けた際に、ゴールドスタイン自身が言及したものです。

マリーナベイサンズの拡張が優先事項

同氏は「我々のキャッシュフローの90%、大半を占める収益はアジア圏でのビジネスからもたらされているということを、まず念頭に置いてください。コロナ禍前の2019年の時点で既に我々はラスベガスでEBITDAの8%を、マカオとシンガポールで92%を生み出しているのです」と発言。

コロナ禍の前から同社における多くの収益がアジア圏での事業によるものになっていることを踏まえる形で、「マカオとシンガポールでの事業は私たちのバックボーンです」 と、その重要性について改めて強調。

そうした上で同氏は、より収益性の高い市場で新しいカジノを含むIRを開発・運営することが目的であるとし、拡張工事を推進している『マリーナベイサンズ』について、「この計画では客室や飲食のための施設、アメニティ関連の設備の建設に10億ドルを投じている」と語りました。

アジアに注力するラスベガスサンズ

「ラスベガスサンズ」は、もともとの拠点であるラスベガスストリップのベネチアンとパラッツォを売却して以降、アジア圏でのビジネスに注力しています。

マカオとシンガポール、さらには韓国の市場で大きく成功。ゴールドスタイン氏が語るように、現在はこれらの地域からの売上に依存していると言っても過言ではない状態となっています。

こうした経緯を踏まえる形でゴールドスタイン氏は、「その地域がIR開発を望まないケースはともかく、基本的に我々は、現在アジア圏で成功しているIRのビジネスモデルから逸脱する予定はありません。」 と、今後もアジア圏での勝利の方程式をセオリーとして位置づけ、注力することを示唆したそうです。

いままで以上にアジアでのカジノを含むIR開発をすすめる「ラスベガスサンズ」。日本でもカジノが開業した際には、大きなライバルとなりそうです。