ヨーロッパのギャンブル収益がオンラインカジノの成長で7.5%増加予測

総収益は872億ユーロ(985億ドル)で回復傾向

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European Gaming and Betting Association(EGBA)とH2 Gambling Capitalが連名で発表した年末レポートによると、2021年の欧州におけるギャンブルの総収益が2019年比で13%減ではあるものの、昨年より7.5%増加した872億ユーロ(985億ドル)になると予想されています。新型コロナウイルスの影響を受けながらも、回復傾向にある結果となりました。

これは新型コロナウイルスの感染拡大により、カジノなどの実店舗の利用が減少し、その収益も2019年比で32%減と大幅に減少した一方で、オンラインカジノの収益が急増したことによるものです。

欧州の場合は、昨年比で19%増の364億ユーロ(411億ドル)もの収益が、オンラインカジノによってもたらされています。

こうした状況について、EGBAの事務局長をつとめるMaarten Haijer氏は、「ヨーロッパにおけるオンラインギャンブル市場全体としては、成長傾向が続いていますが、既にフランス、ドイツ、イタリア、スペインなどでは、成熟期に入りつつあります」とした上で、「オンライン市場は、適切な規制がなされていることから、事業者自体も責任が大きく、彼ら自身もより安全性の高いギャンブル文化を促進しています。そのために最新のオンライン技術を活用し続けていることが、彼らの成長をもたらしている要因といえます」と分析しています。

なお、こうした傾向は今後もパンデミックが発生するたびに加速すると予想されており、オンラインカジノを含めたオンラインギャンブル全体としては、毎年9%ずつ増加し2026年までには41%増に達すると予測されています。

とりわけスマートフォンなどのモバイルデバイスを使ったギャンブルの伸びは顕著で、2026年までにすべてのオンラインギャンブルにおけるモバイルデバイスの利用率は61.5%ほどになるとみられています。

カジノ施設で直接遊ぶ魅力もありますが、世界的な流行はオンラインカジノに移行していることがわかりました。日本では法整備も含め、今後が注目されることになります。

【参考】European Gaming and Betting Association