「バリーズコーポレーション」が福岡市にカジノ誘致をアピール

突然の記者会見に地元関係者も困惑

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アメリカでカジノ施設などを運営する「バリーズコーポレーション」が、福岡市を候補地にしてカジノを含むIRに関する事業で進出を目指していることを公表しました。詳細をお伝えします。

アメリカでカジノ施設などを運営する「バリーズコーポレーション」が、福岡市を候補地としてカジノを含むIRに関する事業で進出を目指していることを公表しました。 これは、2022年3月30日に発表されたもので、福岡市がカジノを含むIRの誘致を公表していない中で、民間企業が進出を表明した珍しいケースとなっています。国内では初めての取り組みとして、注目を集めています。

バリーズコーポレーションとは?

今回の発表を行った「バリーズコーポレーション」は、アメリカを中心としてカジノ施設やIR、オンラインゲームなどを取り扱っている企業として知られています。 スポーツ関連のサービスも提供し競馬場などを管理しています。オンラインも含めて、世界各地でギャンブルに関する事業を行っています。

候補地は海の中道海浜公園エリア

「バリーズコーポレーション」が想定しているカジノを含むIRの誘致先は、福岡市東区の海の中道海浜公園エリアとなります。福岡市は、過去にIR誘致を行なう可能性が高いと一部マスコミで報じられたことがありましたが、現在は準備をすすめるなどの動きはありませんでした。

「バリーズコーポレーション」は、福岡市に対して計画を説明し、自治体として立候補することを促すつもりのようです。開業の時期は2028年頃としていることから早急な調整が必要になります。

今回提案した施設のコンセプトは、「1960年代の古き良きアメリカ」というもので、カジノ施設はもちろん、タワーホテルや球場、アイスアリーナなどの建設も計画していると発表しています。

年間で来場者数は460万人を想定して、1兆1637億円程度の経済波及効果が見込めるとしています。

候補地の近くにある「中道海浜公園」

自治体が入札しないと事業者は決定できない

日本ではカジノを誘致する場合、自治体が入札で事業者を正式に決定する必要があります。「バリーズコーポレーション」が誘致を推進しても、福岡市が入札を行わない限り、事業者として認定されることはありません。また、現在、大阪・長崎・和歌山が国への申請に向けて調整していますが、期限を2022年4月末として進めています。

今回、「バリーズコーポレーション」はホテルを借り、地元のマスコミに公開する形で記者会見を行いました。地元福岡の関係者からは、戸惑いや反対の声も上がっているようです。 前代未聞の形で誘致に立候補した「バリーズコーポレーション」。福岡市がどのような形で対応するのか?注目です。