ノースカロライナのカトーバ族によるカジノ運営が連邦議会で可決

カジノ開発などで約2600人の常設雇用を創出

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アメリカの連邦議会は、2021年12月の第3週に行われた議会を通過した国防授権法(NDAA)の条項として、ノースカロライナのネイティブアメリカン・カトーバ族に土地の所有権を与える法案を可決しました。この法案が可決されたことで、同部族はカジノの開発・拡張計画を進め、多くの雇用を生み出すことができるようになります。

国防授権法(NDAA)では、ノースカロライナ州にある部族コミュニティの環境改善を行うための計画とその予算が盛り込まれていましたが、その後上院内でNDAAに内包される土地問題をさらに掘り下げる形の議論が行われ、今回土地の所有権を与える可決へと繋がりました。

この法案が可決されたことで、土地を巡ってカトーバ族とチェロキーインディアンのイースターバンドとの間で起きている紛争が解決される可能性が出てきました。それによって加速するカトーバ族によるカジノの拡張計画で、数千と言われる建設業と約2600人もの常設雇用が生み出せる見通しとなりました。カトーバ族の酋長ビル・ハリスは、「カトーバのコミュニティで暮らす、すべての人々の生活を改善するために、今回の権利を活用していきたい。」と、ニュースリリース上でコメントしています。

2020年にアメリカ内務省が発表したところによると、カトーバ族はノースカロライナ州内の6つの郡にまたがる形で土地を管理下に置き、500台のマシンを備えた『Two Kings Casino』をオープンさせました。同州ではチェロキー族が唯一のカジノである『ハラーズチェロキーホテルアンドカジノ』を運営していたことから、土地の紛争のみならず、商売上のライバルとしての対立も生じつつありました。 そうした矢先に、今回の法案可決となったことで、今後、当地におけるカジノ産業はさらなる活気を帯びそうな気配となっています。さらなるカジノ産業の発展にはいいニュースとなりそうです。