長崎県のカジノを含むIR誘致で資金調達に苦戦と週刊誌が報道

CAIJは施設デザイン案の大幅な修正なども行う

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長崎県が進めているカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致について、一部週刊誌の取材で資金調達が上手くいっていない現状が明らかになりました。これは、週刊新潮のネットニュース媒体の「デイリー新潮」が報じたもので、長崎県IR推進課の担当者が取材に答えて明かしたものです。

現在、長崎県はIR事業者に「カジノオーストリアインターナショナルジャパン」(CAIJ)を指名し地元との調整や、国へ認可を求めた申請をするための準備を進めています。設置場所には「ハウステンボス」を予定していて、地元の商工会や市の職員などに対して大掛かりな説明会を行っていました。

今回、「デイリー新潮」は2021年12月3日に行われた長崎県議会で、自民党系会派の浅田ますみ議員がIR推進課を受け持つ企画部長に、資金調達について問いただしたことを紹介。この中で、企画部長は明言を避けたことで資金調達の目処が立っていないのではないかという疑惑が立ちました。

また記事では、今回の事業者のCAIJに関しても、関連しているパートナー企業に数百億円規模という巨額な資金を捻出できる会社が見当たらないと指摘。現在は、TBSや地元のテレビ局、広告代理店に対して出資に関する営業に回っているが、上手くいっていない現状を報告しました。

「デイリー新潮」ではさらに、長崎県のIR推進課長にも取材をし、資金調達の目処が立っていない現状を聞き出しています。通常であれば、銀行などが主幹事となり巨額の資金を調達しますが、新型コロナウイルスの影響もありそういった動きも上手くいっていないようです。

CASINOS AUSTRIA INTERNATIONAL JAPAN 公式サイトより引用

CAIJは施設のイメージ図を大幅に修正

また、CAIJは施設のイメージ図のデザインを、当初発表したものから大幅に変える予定で進めていることがわかりました。建設が予定されている大型コンベンション施設は、箱型の無機質なものからドーム型に変わり、タワーホテルも丸みを帯びた形状になる予定です。

また、CAIJは地域貢献として、長崎空港の周辺の港湾施設やIR施設などで使用する上下水道などのインフラ整備費を一部負担する方向で調整をしているとのことです。

果たして、長崎県とCAIJは巨額の開発資金を調達する目処をつけて、誘致を成功させることができるのか?注目が集まります。

【参考】長崎県IR推進課