フィリピンのカジノ事業者「ブルームベリーリゾーツコーポレーション」の会長となるエンリケ・ラゾン氏が、ケソン市に建設中の新施設『ソレアノースカジノ』を、2023年にオープンさせることを示唆しています。
2020年度の完成から大幅に遅れる
現地メディアによると、これはブルームベリーリゾーツコーポレーションのラゾン会長が、年次の株主総会で明かしたものとなります。
同社が計画・建設している新カジノ『ソレアノースカジノ』は2020年度の完成を予定していましたが、コロナ禍によって一時的に大きく遅滞していた時期がありました。
現在は大幅に作業も回復し建設を続行。コロナ対策などによる物流上の問題で、建設自体は遅れ気味であるとはいえ、全体的には軌道に乗った状態にあるようです。
そうした同氏の発言などから、業界内では以前に同社が提示していた「2023年内にオープン」というプラン通りになる見通しが濃厚であるとされています。
ブルームベリーリゾーツコーポレーションは、マニラのエンターテインメントシティ地区に『ソレアリゾートアンドカジノ』を運営しています。
フィリピンでは、コロナ禍前はカジノブームが続き、国内のカジノ需要を積極的に活用すべく、『ソレアリゾートアンドカジノ』のグループ施設として『ソレアノースカジノ』の開業を計画していました。しかし、新型コロナウイルスの脅威はカジノ業界に大きな打撃を与えることになります。
グループ全体の中核施設として成長させる
新しいカジノ計画では、複数の飲食施設や会議施設などギャンブル以外の用途に活用できる多種多様な設備を盛り込んだ案になっているようです。トレンドに乗りつつも、カジノに依存し過ぎずグループ全体の中核施設として成長させていく意向です。
なお、『ソレアリゾートアンドカジノ』における2021年のギャンブル総収益は、前年比21.7%増のおよそ5億2720万ドルを記録。運営元であるブルームベリーリゾーツコーポレーションの純損失が大きく改善されています。
モルガンスタンレーグループの分析によるとフィリピンのギャンブル市場全体としても、2022年末までにはコロナ禍前の総収益の85%ほどにまで回復する見通しであるそうです。
『ソレアノースカジノ』が、フィリピンのカジノ業界における売上回復の起爆剤になる可能性が十分にあります。同施設の情報を引き続き追っていきます。