2021年9月28日に大阪府と大阪市が夢洲地区におけるカジノを含む統合型リゾート(IR)の事業者を『MGMリゾーツ・インターナショナル』と『オリックス』の共同事業体に決定したことを発表しました。
この2社はどういった会社なのでしょうか?
世界最大規模のカジノ運営会社
まず、『MGMリゾーツ・インターナショナル』ですが、アメリカのラスベガスに本社を置く統合型リゾート運営会社となります。世界各地で数々の統合型リゾートを成功させ、経済面だけでなく、環境保全や地域への貢献などにおいても高く評価されていて、『ニューズウィーク』や『フォーチュン』などのメディアでもしばしば取り上げられ、社会的に注目される優良企業です。
日本では、『日本MGMリゾーツ』が日本法人として2014年9月に設立され、大阪オフィスを大阪市北区中之島に開設して、大阪府・市との協議を進めています。日本の文化をより知るためにお祭りなどにも積極的に参加して、地元との親睦を深めています。
世界的にも成功している『MGMリゾーツ』ならば、大阪府・市が考える世界に対抗できるカジノを含む統合型リゾート(IR)を作ることができるでしょう。
(関連記事:世界中でカジノを運営してるMGMリゾーツってどんな企業なの?【簡単解説】)
さまざまな事業を展開するオリックス
さて、一方の『オリックス』ですが、社名は見聞きしたことがある方も多いことでしょう。プロ野球『オリックス・バッファローズ』のスポンサー企業で、元メジャーリーガーのイチローが出演するCMもよく知られています。また、カードローンの会社としても有名です。実はオリックスという会社は、非常に多彩な事業を展開している企業なのです。
オリックス株式会社は1964年4月に設立され、当初はリース事業をメインとしていました。その後は事業を広げていき、現在では法人金融、産業機器、自動車関連、不動産関連、事業投資、銀行、生命保険など多角的に事業を推進しています。
その規模はグループ会社として連結会社が888社、関連会社が134社もあり、さらに国内だけでなく世界31の国や地域に519箇所の拠点を作って事業を行っています。
カジノを含む統合型リゾート(IR)の開発は非常に大きなプロジェクトです。その実現には、多くの資金と物資が必要となります。その際、金融をはじめとして産業機器や自動車関係、不動産などといった、いわば『資金とモノ』について幅広いノウハウをもつオリックスが事業者として参加するのは大きな力となるでしょう。
今回、カジノ施設の運営で世界的な実績がある『MGMリゾーツ・インターナショナル』と、さまざまな事業を展開している『オリックス』がタッグを組んだことは、お互いに足りない所を補填できることから必然的なことだったのかも知れません。
最強の共同事業体を獲得した大阪府・市が、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致で一歩リードしていることは間違い無さそうです。
【参考】
大阪 夢洲地区とは
夢洲(ゆめしま)は、大阪市に位置する埋立地で、関西地方の大規模開発プロジェクトの一つです。
元々は物流や工業用地として計画されていましたが、現在では、大阪の国際的な観光と経済発展の拠点として注目されています。
夢洲地区は、2025年に開催予定の「大阪・関西万博」の会場となることが決定しており、このイベントを通じてさらに国際的な注目を集めています。
また、夢洲は、大阪が誘致を目指している統合型リゾート(IR)の候補地でもあり、カジノを含むエンターテインメント施設、ホテル、国際会議場などが開発される計画にも注目が集まっています。