水の都として知られるイタリアのヴェネツィアは、ヨーロッパの中でも有数の観光スポットです。
その街並みは世界遺産に登録され、世界で最も美しい広場といわれるサン・マルコ広場や、サン・マルコ寺院などの歴史的建造物、アカデミア美術館をはじめとする文化施設、町を流れる運河に水上バスなど多彩な観光名所を有しています。
そんな名所の中でひときわ異彩を放つのが、現存する世界最古のカジノとして知られる『カジノ・ディ・ヴェネツィア』。ここからは、カジノ・ディ・ヴェネツィアについて紹介します。

大運河となるカナル・グランデのほとりに位置し、正式名称は『カジノ・ディ・ヴェネツィア、ヴェンドラミン・カレルジ』と言います。観光ガイドブックなどには『ヴェンドラミン・カレルジ宮』などと表記されているケースもあります。
このカジノは1481年、当時の貴族・ヴェンドラミン家の邸宅として、著名な建築家のコドゥッチらによって建設、1638年に貴族の社交場としてカジノがオープンしました。以来、今日に至るまでカジノを営業し続けていることから『世界最古のカジノ』といわれていますが、現在ではローマ市が運営を担当する施設となり、観光名所にもなっています。
邸宅として建てられただけに、その外観や内装は実に壮麗かつ優雅なルネッサンス様式。家具や内装は気品あるものばかりで、壁にはティツィアーノなどの名画の本物が飾ってあります。
また『カジノ・ディ・ヴェネツィア』のうち、カジノは2階部分で運営されていますが、1階は作曲家・リヒャルト・ワーグナーの博物館となっています。実はワーグナーは、このヴェンドラミン・カレルジ宮で晩年を過ごし、ここで亡くなったことから博物館が設けられました。そのため、この施設にはカジノ利用者だけでなく、ワーグナー愛好家などが多数訪れています。
『カジノ・ディ・ヴェネツィア』での遊び方・ルールは?
2階で営業している『カジノ・ディ・ヴェネツィア』ですが、入場料は5ユーロから。ゲームはブラックジャックやバカラ、ルーレットなどのテーブルゲームのほか、スロットマシンも備えています。
営業時間はゲームによって異なり、スロットマシンは11時から、テーブルゲームは15時30分から営業です。また、ラストは平日が2時45分、土曜日や休日前が3時15分までになっています。
ドレスコードはセミフォーマルが基本で、女性はワンピースなどのドレス、男性はジャケットとスラックスが原則です。ただし、ジャケット類はフロントでレンタルのサービスもある施設が多いようです。
アクセスはニース駅やローマ広場から歩いていくことができますが、カジノ利用をする人向けに無料で水上バスに乗れるサービスも行っています。観光目的で訪れるのならば水の都の風情を楽しみながら行ってみるのも良いかも知れません。
イタリア ヴェネツィアとは
ヴェネツィアは、イタリア北東部に位置する世界的に有名な水の都で、118の小島と無数の運河から構成されています。
ゴンドラや水上タクシーでの移動が特徴で、美しい建築や歴史的な街並みが特徴的です。
ほかにも、サン・マルコ広場やドゥカーレ宮殿、リアルト橋などの名所が観光スポットとして人気を集めています。