カジノ機器の製造開発大手として知られる「ジャックポット・デジタル」は、2023年1月31日にアメリカ・ミネソタ州にあるカジノ「グランド・カジノ・ミル・ラックス」と契約したことを発表しました。同社が開発する、最新ディーラーレス電子ゲーム卓「Jackpot Blitz ETG」を納入・設置します。
ディーラーを必要とせず時間あたりのゲーム数も大幅に増やせる
これは、ジャックポット・デジタルがプレスリリースで明らかにしたものです。今回、「グランド・カジノ・ミル・ラックス」に導入されることになった「Jackpot Blitz ETG」は、同社がほこる主力の電子ゲーム卓となります。
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— Jackpot Digital (@JackpotDigital) December 23, 2022
従来のアナログ式ゲーム卓とは違い、ディーラーを必要とせず時間あたりのゲーム数も大幅に増やせる仕組みです。カジノにとっては、人件費の削減とゲーム回転率の向上という2つの大きなメリットがあるといいます。
同社が提供するバックエンドシステムと連動させると、ゲームの運営のみならず資金の移動や支払いなどにも対応。台を物理的に入れ替えることなく、アップデートする形でその機能をバージョンアップできる点も魅力です。
ここ数年は新型コロナウイルスの影響で、世界各国のカジノが休業や時間短縮営業などを余儀なくされました。通常営業が再開できる見通しが立たず、閉業するカジノも多かったことからカジノ業界では大量の離職者が出ることになりました。
そのため、各地のカジノで営業再開が決定してからは、カジノ業界で深刻な人材不足が発生。カジノ事業者にとって、運営スタッフの確保は悩みの種となっていました。こうした状況も、「Jackpot Blitz ETG」をはじめとする「ディーラーレス」な電子ゲーム卓の需要増へと繋がっているそうです。
ジャックポット・デジタルの社長兼CEOをとつめるジェイク・カルパキアン氏は、「世界中のカジノで労働力不足と賃金高騰が発生しています。我々の製品はかつてないほどに魅力的なものとして映ることでしょう」とコメントしています。
記者の一言メモ
アメリカのカジノでは、業績が回復している一方で深刻な人手不足に直面しています。「Jackpot Blitz ETG」のような「ディーラーレス」システムは、今後さらに注目されていくでしょう。
【参照】ACCESSWIRE「Jackpot Digital Signs Minnesota’s Grande Casino Mille Lacs」
※画像は「ジャックポット・デジタル」公式Twitterより