2020年12月に開業したものの、すぐにカジノ部分が営業停止となっていた、オーストラリアのクラウンリゾーツが運営する『クラウンシドニーホテルリゾート』。
この施設が、数週間以内に条件つきで営業再開される可能性が出ていることが明らかとなり地元で話題となっています。
『クラウンシドニーホテルリゾート』は2020年12月のオープン後すぐに、違法行為に手を染めるジャンケットグループとの関わりや、彼らが行っているとされるマネーロンダリングに関与した疑いが浮上。
それを受けて元最高裁のパトリシア・バーギン裁判官が率いる独立酒類・ゲーミング局の調査チームによる取り調べが行われ、同施設でカジノを営業させるのは不適当であるという評価が下されました。22億ドルを投じた施設であったにもかかわらず、すぐさま営業が停止されるという事態に陥っていました。
その後、運営元のクラウンリゾーツにはブラックストーングループによる買収話が浮上。クラウン側が買収案を支持すると発表されています。
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これを受け独立酒類・ゲーミング局は、グループ全体として改革に取り組む姿勢と、改善の可能性を評価。同局のスポークスマンも今後数週間以内に、『クラウンシドニーホテルリゾート』のカジノ施設に関する営業再開を許可する可能性があることを先ごろ発表しています。
なお、現時点においてクラウンリゾーツはメルボルンのカジノライセンスを保持していますが、2021年10月にビクトリア王立委員会が「違法、不正、非倫理的、搾取的行為に従事した」として、同グループがカジノ事業者として不適切であるという評価をしています。
ただ、近い将来に独立酒類・ゲーミング局が営業再開を許可し、改善することで今後の評価は大きく変わる可能性があるそうです。
世界各国のカジノ売上が回復している中で、混迷を極めているクラウンリゾーツ。買収をキッカケとして、復活となるのか?注目していきます。