2014年に閉鎖され、そのままの状態となっていたアメリカのアトランティックシティにあるカジノホテル「アトランティック・クラブ・カジノ」。
その施設のオーナーが、リニューアルをした上で、高級コンドミニアムとして再生する意向であることを発表しています。
過去には数々のセレブが訪れた「アトランティック・クラブ・カジノ」
同施設を現在所有しているロッコ・セバスティアーニ氏と、同氏が代表をつとめる不動産投資会社コロッセオ・デベロップメント・グループが明かしたと現地のメディアが報じています。
同カジノホテルは2014年に閉鎖した後、3年後の2017年には車寄せの部分の天井が崩落。さらに2018年には、外壁の一部が崩れ落ちるなど半ば廃墟化し、安全性について警鐘を鳴らす指摘が続出していました。
この「アトランティック・クラブ・カジノ」は、1980年にオープンして、すぐさま評判となった伝説のカジノです。
フランク・シナトラ、ディーン・マーティン、サミー・デイヴィス・ジュニアといったハリウッド界隈の錚々たる面々が常連となるなど、名実ともに当地で屈指の施設として知られていました。
東海岸にある多くの地域でカジノが人気となり凋落
その後、オーナー企業が転々とする中、2000年代に入ると、東海岸にある多くの地域でカジノが開業し、反比例するようにアトランティックシティのカジノ産業は凋落の一途をたどることに。
同施設もまた、“斜陽の名門”といった雰囲気のカジノホテルとなってしまいました。そこからは、それまでの高級路線から転じる形で、地域密着型のカジノホテルとして再生を試みるも失敗。2014年に運営法人が破産し、同施設も閉鎖されることとなりました。
そうした経緯の後、2019年に現オーナーのセバスティアーニ氏が購入。同氏は購入当初から、同施設の再生に意欲を見せていたものの、その直後にコロナ禍へと突入してしまいます。
具体的な動きが見えないまま、およそ3年間が経過していますが、ようやくコロナ禍も落ち着きを見せている中で動き出した模様です。
なお、計画の詳細についてセバスティアーニ氏は、「2022年12月には発表できると思います」とコメント。どういった構想を練っているのか、注目が集まります。