大阪と長崎がすすめているカジノを含む統合型リゾートの誘致計画。それぞれが国に対して区域整備計画を国土交通省に提出しています。期限ははっきりと決まっていませんが、現在は国がさまざまな点で検証を進めています。
カジノは「大阪経済にプラスにならない」
その大阪と長崎で、誘致計画に対してさまざまな動きがありました。
まず、大本命と言われている大阪では、大阪市議や元副知事らが関係している市民団体「NO!大阪・IRカジノ」のメンバーが反対意見を表明しています。団体は、2022年9月8日に国土交通省を訪れ、約150の団体と約400人分の賛同書を提出して、計画を認定しないよう要望しました。
この団体は、カジノを含むIR誘致計画に反対している著名人を中心に設立。大阪市議(自民)の川嶋広稔氏、元副知事の小西禎一氏、前八尾市長の田中誠太氏をはじめ、弁護士や大学教授らによって設立されたものです。
企業や団体を中心に賛同を募っていたといいます。今回の行動に対して、小西氏は地元テレビの取材に対して、「大阪経済にプラスにならないし、大阪市の財政にとってもプラスにならない。もっと言えば逆効果」とコメントしています。
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長崎では2社の資金調達先を公表
また、佐世保市のハウステンボスに誘致を目指している長崎では、誘致計画の資金調達ついて、大石知事が2社を会見で公表しました。
資金調達先として公表されたのは、アメリカの金融大手「キャンター・フィッツジェラルド証券」とスイスの金融大手「クレディ・スイスグループ」となります。
県はこれまで出資先の企業名を公表していませんでした。県は、開業に合わせた資金として、企業からの出資や融資などで5000億円以上を確保できるとしています。
知事は公表した理由について「関係先と調整が整ったから」としていますが、2社からの調達手段や金額については調整がついていないとして明かしていません。