国交省がカジノを含む統合型リゾートの認定について「年内は厳しい」

カジノ開業の認定は2023年以降に持ち越される

公開日:

国交省がカジノを含むIR認定「年内は厳しい」

scroll

この記事の概要

大阪と長崎が進めているカジノを含む統合型リゾートの誘致計画について、国土交通省は2022年内の認定の可否は厳しいと発言しています。

日本における、カジノを含む統合型リゾートの誘致計画について、現在は大阪府と長崎県が国に対して「区域認定申請」を行い、開業に向けた認定を待っている状況です。

そんな中、国土交通省は2022年12月8日の立憲民主党の会合で、2022年内に認定の可否を判断するのは厳しいと説明していたことが共同通信の取材でわかりました。

大阪も長崎も年内に判断がくだされると想定

この「区域認定申請」については、2022年4月に大阪と長崎がそろって国土交通省に発送しているものです。

国は、提出された区域整備計画を基にして、有識者委員会による審査を行っています。委員会では施設構成、雇用創出を含む経済効果、依存症対策などが審査され、早ければ2022年秋から冬にかけて可否が判明すると言われていました。

関連記事

大阪と長崎がIR計画を国に提出、いまだに反対意見も

大阪と長崎が2022年4月26日に区域整備計画を国土交通省に発送したことを発表しました。詳細をお伝えします。

国としては、認定に関して期限を設定していませんでしたが、大阪も長崎も年内に何かしらの判断がくだされると想定して事業を進めている現状です。

この認定可否の長期化については、大阪に対して候補地・夢洲の地盤について必要な書類の提出を国が求めていることが関係しているようです。

大阪市の松井一郎市長は、夢洲について「土壌汚染」や「液状化現象」などが指摘され、解決の対応策や実行する時期などを国に求められていると説明していました。また、「根拠のある数字を出してきちんと説明したい」とコメントしています。今回の、国土交通省の発言が、この大阪の問題と関連している可能性は高くなっています。

土壌対策費として約790億円を大阪市が負担

夢洲については、これまでも基準値を越えるヒ素が含まれている可能性が高いと言われてきました。土壌対策費として、約790億円を大阪市が負担するとして、住民などから反対の声が上がっています。

はたして、カジノを含む統合型リゾートの誘致計画の可否はいつ判断されるのか?国の動きに注目が集まっています。