長崎県が進めるカジノ計画、施設は近代的なデザインに【区域整備計画案】

カジノを含むIRには高級温泉旅館なども計画

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長崎県が佐世保市に展開するテーマパーク「ハウステンボス」を予定地としているカジノを含むIRの誘致計画。

2022年3月10日には、誘致に関する区域整備計画案を県と事業者が公開しました。

公開されたのは、「九州・長崎特定複合観光施設区域整備計画(案)」というタイトルの文書です。2022年12月に提出された計画素案を改訂した内容となり、カジノを含むIRの誘致事業について198ページにわたって説明したものとなっています。

計画案では、2027年度での工事完了や開業を想定していると具体的な時期が示されたほか、各施設の概要や業務委託する企業、さらに年間来訪者や経済波及効果その他についての予測も記載されています。

国内はもとよりアジア最大級を目指したMICE施設について規模や内容などが詳しく説明されています。また、業務委託先として、JTBグループや凸版グループ、ドワンゴといった国内の有名企業が並んでいます。

さらに、宿泊施設もオーストリアのウィーンにある5つ星ホテル『ホテルザッハー』が同じブランド名で設置されるほか、ビジネスからレジャーまで幅広い客層を見込んだ近代的なタワーホテルや、日本文化を前面に押し出した高級温泉旅館も建設されるとのことです。

長崎県が計画するカジノ施設は?

カジノ施設はIR敷地面積の2.38%に相当する1万5000平方メートルが確保され、実際にはタワーホテルに隣接した敷地に建設し5階から8階までがカジノフロアとして割り当てられる予定です。

概要は、電子ゲーム約3000台、テーブルゲームが約400台設置予定とされています。カジノの外見等については、内装は現代ヨーロッパのカジノを基本にした近代的デザインに、外観はハウステンボスの街並みに溶け込むような作りにするなど、既存施設への配慮もうかがわせます。

また、実際の運営を行う企業体として、2022年2月に『KYUSHUリゾーツジャパン』を設立したことも報告されています。

カジノの収益については、IR施設全体の管理運営や再投資、県が運営する観光事業などに支出されるほか、ギャンブル依存症や治安保全といったカジノ設立に際して想定される事象への対策に役立てられるとのことです。

今回、独自のサービスも多く予定していることが公開された長崎県のカジノを含むIR誘致計画。果たして、国の認可を受けることはできるのでしょうか?

【参考/写真】九州・長崎特定複合観光施設区域整備計画(案)