アメリカ・マサチューセッツ州プレインビルにあるカジノ施設「プレインリッジ・パーク・カジノ」は、2022年10月のギャンブル総収益が1236万ドル(約17億円)に達し、2018年以来の「最高の10月」となったことを発表しました。
2022年に入り復調の兆しが現れはじめる
これは、2022年11月15日に、マサチューセッツ州賭博委員会が発表したものです。
同州内において唯一の「スロット施設型カジノ」である「プレインリッジ・パーク・カジノ」は、2022年10月の総収益が1236万ドルと判明。2021年10月の1174万ドル(約16億円)を大きく上回るもので、同カジノが堅調に業績を上向かせていることを示す形となりました。
客が賭けで支払った金額と、賞金として持ち帰った金額の差から算出されるギャンブル総収益は、カジノ施設の業績を推し量る上で重要な指標の1つとなります。
たとえば、「プレインリッジ・パーク・カジノ」の場合は、コロナ禍前の2018年10月には1352万ドル(約18億円)を計上。その後、コロナ禍が直撃したことにより一度は成長が足踏み状態になっていたものの、2022年に入り復調の兆しが現れはじめ夏から急速に収益を上昇させています。
地域の財政にも貢献しているカジノ施設
同委員会によると、「プレインリッジ・パーク・カジノ」は「カテゴリー2」のスロット施設に分類されるため、収益の49%が課税対象となるそうです。そのうちの82%が地方支援、18%が競走馬開発基金に充当されるといいます。
一方、「カテゴリー1」のリゾートカジノ施設に分類されると、ゲーム収益の25%が課税対象でそれらは特定の州基金に配分されるということです。現在、マサチューセッツ州で「カテゴリー1」に分類される施設は、MGMリゾート系列の「MGMスプリングフィールド」と「アンコール・ボストンハーバー」となります。
こうした好調な業績について、ネバダ大学ラスベガス校でギャンブル史を研究するデビッド・シュワルツ氏は、AP通信からの取材に対し、「経済状況に関係なく、人々の多くがカジノでベットしたいと考えていることは明白です。ギャンブル自体の魅力は今も健在であり、また、先行きの不透明な時代であるからこそ、その意欲がより掻き立てられることを如実に表しているといえるでしょう」と分析しています。
※画像は「プレインリッジ・パーク・カジノ」公式HPより