長崎のカジノ誘致でコンサルタント費用「1億1000万円」を問題視

市民団体が住民監査請求を行い意見陳述を開始

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長崎カジノ、住民監査請求の意見陳述を開始

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この記事の概要

長崎のカジノ誘致に関して、反対している市民団体「ストップ・カジノ!長崎県民ネットワーク」が、予算として計上している費用を支払わないよう住民監査請求を起こしています。詳細をお伝えします。

長崎県が、「カジノオーストリアインターナショナルジャパン」(CAIJ)を事業者に指名して進めているカジノを含む統合型リゾートの誘致計画。候補地はハウステンボスとして、国より区域認定が受けられれば2027年度の開業を目指しています。

実現すれば同じく誘致を目指している大阪よりも早く、日本で一番早いカジノを含む統合型リゾートをオープンできることになります。

市民団体がコンサルタント費用を問題視

そんな長崎で、誘致に反対している市民団体「ストップ・カジノ!長崎県民ネットワーク」が、カジノ誘致に関して計上している費用を支払わないよう住民監査請求を起こしています。

この請求に対して、2022年6月30日から意見陳述が開始されました。県議や公認会計士など4人の監査委員に対して「長崎県民ネットワーク」幹事の今井一成弁護士が説明。県が国に提出した区域整備計画に関して、資金調達の確実性を裏付ける「意向表明書=コミットメントレター」の中身が不十分な可能性が高いとしています。そのうえで、国の認定を受けることを想定している県の支出が不当だと話しました。

県が国の審査対応に関して、コンサルタント費用として約1億1000万円を計上していることを今井弁護士などは問題視しています。ちなみに、県からコミットメントレターなどは公表されていません。

県は、「業務委託費の支弁はいずれも適正、適法なもの」と説明しています。

監査の結果は2022年8月1日までには出る

長崎では初期費用となる約4383億円について、出資企業や金融機関からの融資について、具体的な名前は答えないままとなっています。

大阪では『日本MGMリゾーツ』と、『オリックス』を中心として設立した『大阪IR株式会社』が主体となり、関西に拠点を置く大手企業などからの出資計画を示しています。

今後も審議は続き、監査の結果は2022年8月1日までには出る予定となっています。はたして、市民団体が求めている出資企業などの名前を県は発表できるのか?注目です。