マカオの2022年3月「月次カジノ売上」が前年同月から55.8%のマイナス

前月からも52.6%減となり収益が悪化

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マカオのカジノに関する売上が2022年4月1日に発表され、前年同月から55.8%減となる36.72億パタカとなりました。詳細をお伝えします。

世界最大規模となるカジノに関する売上をほこっているマカオ。毎月1日頃に発表される前月の「月次カジノ売上」が全世界のカジノ関係者の間で注目されています。

2022年4月1日に最新のデータがマカオ政府博彩監察協調局(DICJ)から発表され、前年同月からは55.8%減となる36.72億パタカで、執筆時点の計算では約556億円だったことがわかりました。前月からも52.6%減となり売上の悪化が心配されています。

今回の売上は2020年10月以来で最低

マカオでは中国本土との往来が、条件付きでありながらもすでに再開され観光客を受入れています。ただ、最近ではマカオに隣接している広東省を含め、中国全土で新型コロナウイルスが再流行し始めていて問題となっています。部分的にですが、マカオでも水際措置が行われたことで、思ったようにインバウンド旅行客を獲得できなかったようです。 今回の数字は、2020年10月以来で最低となっています。

インバウンド旅行客を獲得できなく売上が低迷しているマカオのカジノ

2021年のジャンケット業者の逮捕も影響か?

売上の減少は新型コロナウイルスの影響もありますが、マカオではカジノ業界の関係者が相次いで逮捕されるという異常事態を迎えていました。2021年11月頃から「サンシティ・グループ」や「タクチュングループ」など、ジャンケット業界を中心に逮捕者が続出。

その影響もあって、収益の多くを稼ぎ出していたVIPルームがクローズすることになりました。

現在では、逮捕されたジャケット業者経由でカジノに来店していた客に対しては、運営会社が直接営業して特別な施設へ移していると言われています。ただ、これまでのように収益をうまくあげられなくなっているのは事実です。また、ロシアとウクライナによる戦争も少なからず影響を与えていることが考えられます。

ただ、アメリカを中心にアジアなどでカジノ関連の売上が回復傾向にあり、新型コロナウイルスの影響から抜け出そうとしています。

そんな中で、マカオで売上が大きく下がっていることは大きな問題へと発展していきそうです。

2022年に入ってからの累計カジノ売上は、前年から見ても24.8%減となっています。今後、マカオの売上はどういったタイミングで回復していくのか?全世界が注目しています。

【2022年のマカオにおけるカジノ売上】

1月=約915億円

2月=約1106億円

3月=約556億円

【参考】マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)