世界中のカジノファンが集まる聖地として知られる、アメリカ・ネバダ州ラスベガスで、2023年11月16日から2023年11月18日にかけて「F1ラスベガス・グランプリ」が開催されます。
世界的に人気のF1ですが、その経済効果は「スーパーボウル」の2倍になるという試算が発表され地元ラスベガスを中心に注目を集めています。
約9億6600万ドル(約1255億円)と言われる絶大な経済効果
これは、ラスベガス商工会議所が発表したレポートなどで明らかになったものです。それによると、「F1ラスベガス・グランプリ」では約8000人分の雇用が創出され、計3億6100万ドル(約469億円)の報酬が支払われるといいます。
また、レース開催中はもとより、その前後の期間に関係者や観光客がラスベガスを訪れ、使用するお金の総額は約9億6600万ドル(約1255億円)になると言われ絶大な経済効果を生み出します。
一方、2024年初頭にアレジアント・スタジアムで開催を予定している「スーパーボウル LVIII」は、派生イベントなども含め約6億ドル(約780億円)の経済効果をラスベガスにもたらすと試算されています。
あくまで試算レベルの話ですが、開催1回あたりの単純比較では、「F1ラスベガス・グランプリ」がもたらす経済効果の方が2倍近く高いことになります。なお、これらの試算はすべて、経済調査などを手がける大手シンクタンクの「アプライド・アナリシス」によるものです。
「F1ラスベガス・グランプリ」は、毎年ラスベガスで開催される予定
また、ラスベガスで単発開催となるスーパーボウルとは違い、「F1ラスベガス・グランプリ」は毎年ラスベガスで開催される予定で、経済効果が持続的なものであるという点も注目されています。
F1グループの最高経営責任者であるステファノ・ドメニカリ氏は、ラスベガスで行われた会合のスピーチで、「スーパーボウルはたった1年間ですが、F1チームは長い間ラスベガスに滞在します。我々はこの街に旗を立て、F1を中心としたモータースポーツを発展させる場として継続的にマークし続けていくつもりです」とコメントしています。
それに加え、「F1ラスベガス・グランプリ」の観戦チケットは、原則としてカジノリゾート事業者が取りまとめる形で販売していることも、地域経済に与えるメリットとして大きいといいます。
コロナ禍から復活し始めているラスベガス。「F1ラスベガス・グランプリ」を迎えることで、カジノ業界は以前の熱気を取り戻すことになりそうです。