ラスベガスがコロナ禍から復活の兆し、感謝祭には30万人以上の人出

アメリカ全土では推定5340万人の人出

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2021年11月25日に、コロナ禍となってから2回目の感謝祭を迎えたアメリカ。カジノシティとして知られるネバダ州ラスベガスでは、昨年とは打って変わって観光客を中心とした多くの人々で大変な賑わいとなりました。

ラスベガスではワクチン接種を受けた旅行者は積極的に受け入れており、カジノはもちろんのこと、ショーやイベントなどコロナ前と同様に開催されるようになっています。オミクロン株の感染者がアメリカでも発見されたことで一部の地域からの渡航制限などの対策も行われるようになっていますが、エンターテインメント関連の施設に関しては緩和が進んでいます。

感染対策としてマスクの着用は義務付けられてはいるものの、ラスベガスならではの魅力的な娯楽を目当てに、国内はもとより世界各国から観光客が殺到して、ホテルの宿泊料金も大きく上昇しているほどです。

こうした状況について、ラスベガスのコンベンション&ビジターズ・オーソリティ(Las Vegas Convention and Visitors Authority)の広報担当であるロリ・ネルソンクラフトは、今年の感謝祭の週末はコロナ禍前の2016~2019年頃に匹敵する約30万人以上の人出になったようだと明かしています。また、ネバダ州運輸局の広報担当をつとめるエイドリアン・パッカー氏によれば、それらの観光客の多くは、南カリフォルニアやアリゾナからの人々であると分析しています。

またアメリカ自動車協会(AAA)によると、この感謝祭の期間中に、アメリカ全土で昨年比13%増となる推定5340万人が旅行したと予測しています。

一方、そんな観光客たちの増加を、肌で感じているというネバダ州観光協会のバージニア・バレンタイン会長は、昨年とは大きく異なり、ホテルの予約、占有率、宿泊料金、チケットの販売など、ありとあらゆるものが昨年よりも「はるかに多い」状況にあり、大忙しの状況であると嬉しい悲鳴を上げています。

アメリカ全土を中心に、劇的な回復劇に加え2021年11月8日に米国政府がワクチン接種証明を持っている海外からの旅行者を受け入れる決定をしたことで、そう遠くない将来、海外からの観光客が本格的に戻ってくる可能性も感じているようです。

というのも、バレンタイン会長によると、海外からの観光客は、国内からの観光客よりも長く滞在し、より多くのお金を落とす傾向があるため、観光客が戻ることこそが「ラスベガスの完全な景気回復」という意味で、明るい兆しであるからだとコメントを出しています。 そういった意味でも、年末年始に向けてオミクロン株の感染状況や政府の対応がどうなっていくのか、注目が集まります。