アメリカの「アトランティック・シテイ」で、無料のカジノディーラー講座を提供へ

カジノの深刻な人材不足解消と雇用促進を目指す

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アメリカで、無料のカジノディーラー講座を提供へ

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この記事の概要

アメリカ・アトランティックシティで、カジノディーラー講座を市民が無料で受講できる制度が注目を集めています。

アメリカ・ニュージャージー州アトランティック郡の観光都市「アトランティック・シティ」では、同エリアのカジノ施設が深刻な人材不足となっています。この度、ライセンス取得を目的としたカジノディーラー講座を、市民が無料で受講できる制度をスタートさせたことが明らかとなりました。

アトランティック・シティのカジノで働くディーラーの平均年収は約7万ドル

これは、2023年3月20日に、アトランティック郡の労働力開発委員会などが公表し、地元メディアが報じているものです。

今回の制度は、2014年に成立した連邦政府の「労働力革新・機会法」による取り組みの一環で、対象となっているのは「アトランティック・シティ在住の人々」という条件だけです。

希望する市民は、ニュージャージー州プレザントビルにあるアトランティック郡ワンストップ・キャリア・センターで6週間分のディーラー講義を無料で受けられ、その後にライセンスを取得できるそうです。

きちんとラインセンスを取得できれば、各カジノでディーラーとして働くことができます。なお、アトランティック・シティのカジノで働くディーラーの平均年収は、約7万ドル(920万円)となっているそうです。

このユニークな施策について、アトランティック郡で行政官をつとめるデニス・レビンソン氏は、「同制度を利用する形で、新たに多くのディーラーが誕生し、カジノ側も人材不足が解消できることに期待を寄せたい」と語っています。さらに、「早ければ最初のディーラーたちが、メモリアルデーとなる週末頃までに、カジノフロアでデビューを飾ることになるでしょう」とコメントしています。

アメリカの東海岸地域では、最大規模でカジノを営業しているアトランティック・シティは、コロナ禍で多くのカジノディーラーが職を失い別の仕事に就いています。

各カジノが営業を再開した現在では、深刻な人材不足となっています。新型コロナが原因で職を失った人も多くいるので、今回の施策は双方の問題を解決することが期待されています。

記者の一言メモ

しっかりと経験を積めば、高い収入を得ることができるカジノディーラー。今回は、行政も協力してディーラーの資格を取れることで、かなりの人が応募することでしょう。

【参照】GAMBLING NEWS「Atlantic City to Offer Free Casino Dealer Classes and Licensing」