カジノ機器製造・開発大手のアリストクラート、「iGaming企業」を買収へ

アリストクラートは、iGaming市場向け事業を拡大

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この記事の概要

カジノ機器の製造・開発メーカー「アリストクラート」が、iGaming関連の「ネオ・ゲームズ」を買収すると発表。買収金額は、12億ドル(約1656億円)と公表されています。

世界的なカジノ機器の製造・開発メーカーとして知られる、オーストラリアの企業「アリストクラート」。同社が、iGaming関連事業を手がけるネオ・ゲームズの買収を発表して話題を集めています。今後、iGaming市場でのさらなる事業拡大を目指しているようです。

ネオ・ゲームズの買収に投じた金額は12億ドル(約1656億円)

これは2023年5月14日に、アリストクラートがプレスリリースなどで発表し明らかとなりました。今回、同社がネオ・ゲームズの買収に投じた金額は12億ドル(約1656億円)と公表されています。

買収価格は、ネオ・ゲームズの株価に対して130%のプレミアムを提示しているそうです。買収に関するすべての取引や手続き、各種調整などを経てネオ・ゲームズはアリストクラートの完全子会社となるそうです。

もともとアリストクラートは、iGaming大手の「プレイ・テック」の買収を計画していたものの、これが2022年に破談となりました。そこで、アリストクラートは買収対象を急遽変更。独自調査を経てネオ・ゲームズに白羽の矢を立てたといいます。

ネオ・ゲームズは、オンラインスポーツベッティングや、カジノ事業者向けにテクノロジーソリューションを提供するスウェーデン企業のアスパイア・グローバルを買収しています。同社は主要な顧客として、「888 Holdings」をはじめとする大手のiGaming企業も多数含まれています。アリストクラートは今回の買収を通じて、オンライン宝くじを含めるiGaming市場への事業展開を強化していくつもりです。

また、今回の買収によってiGaming市場へ積極的にアプローチを行うことで、アリストクラートは、「ライト&ワンダー」や「インターナショナル・ゲーム・テクノロジー(IGT)」といったライバルとの戦いで、一歩抜け出そうとする考えもあるようです。

記者の一言メモ

世界では、カジノ機器を扱うグローバル企業がしのぎを削っています。その中で、今後の成長分野であるiGaming市場を取り込むことは、大きな転機になりそうです。

【参照】Casino.org「Aristocrat Leisure Buying NeoGames for $1.2B in Cash」

※画像は「アリストクラート」公式HPより