長崎カジノを含むIR誘致の候補地・ハウステンボスが売却の動き

HISが売却の動きと報道、佐世保市長「説明はない」

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長崎カジノ候補地ハウステンボスが売却の動き

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長崎県のカジノを含む統合型リゾートの誘致計画で、候補地となっているハウステンボスに売却の情報が出ています。詳細をお伝えします。

旅行大手として有名なHISが、長崎県佐世保市にある「ハウステンボス」を売却する方向で話を進めていることがわかりました。

売却先は香港の投資会社?

これは、複数の新聞などが報じたものとなります。HISは、莫大な初期投資などが原因で会社更生法の適用を申請し経営破綻していたハウステンボスを買収。さまざまな施策を打つことで入場者数が回復し、2022年3月中間連結決算では中間期で3年ぶりの黒字と業績が上向き始めていました。

しかし、本体のHISが新型コロナウイルスの影響から2021年10月期連結決算で過去最大となる赤字を計上していました。

売却先は香港の投資会社といわれ、数百億円規模の取引となる見込みです。ハウステンボスは長崎県がすすめているカジノを含む統合型リゾートの候補地となっていたこともあり、国外の企業への売却となるとさまざまな支障が出てくる恐れがあります。

佐世保市の朝長則男市長は、地元メディアの取材に対して「事前の説明はない」として、カジノを含む統合型リゾートの誘致計画にいまのところ影響はないと話しています。

長崎県の「区域認定申請」にも影響?

長崎がすすめているカジノを含む統合型リゾートの誘致計画は、九州全体の経済の活性化に向けて期待されています。現在は運営を行う企業体として『KYUSHUリゾーツジャパン』を設立。

事業者には、「カジノオーストリアインターナショナルジャパン」(CAIJ)を指名して、カジノ開業に向けたさまざまな調整を行っています。

事業計画の中では、誘致先となるハウステンボスの町並みに溶け込むようなデザインで施設を作る予定。さらに、カジノだけでなく、女性でも使いやすい統合型リゾートを目指して、地元の人が利用できる医療モールや湯治ができる温泉旅館、「ジャパン・ハウス」と名付ける予定の日本の文化を紹介する施設も予定しています。

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現時点では売却先などが正式に発表されているわけではありません。しかし、報道どおりに外資系の投資会社へ売却となれば、地域密着が成功の鍵となるカジノを含む統合型リゾートの誘致にはかなりの影響を及ぼします。

現在は、国に対して「区域認定申請」を行っている状態の長崎県。候補地のハウステンボスが売却となれば、申請にも影響が出そうです。はたして、具体的な正式発表はいつになるのか、注目していきます。