長崎県がカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の設置運営事業者として選定しているのが『カジノオーストリアインターナショナルジャパン』(CAIJ)です。
この会社はその名の通りに、日本でIR展開をするために設立された企業であり、親会社はオーストリアの『カジノオーストリアインターナショナル』で、オーストリア政府が経営する会社となります。
カジノオーストリアインターナショナルとは?
オーストリアでカジノが解禁されたのは1934年でした。この年、政府によってカジノの運営のために設立されたのが、カジノオーストリアAGです。
その後、カジノオーストリアAG は1976年に、オランダ政府からの要請を受けてオランダ国内のカジノの立ち上げに協力しました。これをきっかけに、世界進出を目的として同年に設立されたのが、『カジノオーストリアインターナショナル』です。現在、世界各地の30以上の拠点で200を超えるカジノ施設の開設に関わり、グローバルなIR事業の展開を進めています。
カジノはヨーロッパが発祥であり、オーストリアでもギャンブルをレジャーとして楽しむ伝統と文化が積み重ねられています。そうした社交の場としてのカジノを創造するという考えからエンターテインメント施設やフードサービスなどを提供するといった、独自のポリシーで事業を展開しています。
世界唯一の国営企業であるという点から、社会的な信頼性が高く評価されています。
また、ISO37001を世界のカジノ運営会社で唯一取得するなど、とにかく信頼性に重点を置いた運営をしています。優れたゲーミング施設に与えられる「国際ゲーミング賞」など、数々の権威ある賞も受賞している企業となります。
ほかに、情報共有やスタッフの教育を重視しセキュリティや情報保全、マネーロンダリング防止などにも力を注いでいます。
さらに、災害によって被害受けた地域をカジノの設置によって経済的にサポートするなど、復興支援活動も実施しています。2005年にアメリカ南部がハリケーンの被害を受けた際にも、現地でのカジノショッピングセンター開発にあたり、『カジノオーストリアインターナショナル』が協力を実施しました。
医療との連携を目指すカジノスオーストリアインターナショナルジャパン
日本国内では、『カジノスオーストリアインターナショナルジャパン』がIR事業の実現に向けて活動をしています。同社の林明男代表取締役が、佐世保商工会議所と協議をするなど精力的に地元の協力を得られるように動いています。
今回のカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致についてCAIJは、世界で初となる『本格的な医療モール』の併設や、オーストリア・ウィーンのクラシックが楽しめる文化的な要素を強く押し出そうとしています。
このプランは、医療と観光を融合する「メディカルモール」というものになるそうで、地元の大学病院などとも連携を取り最新鋭の医療技術を提供するものになるそうです。
さらに、林氏はインタビューなどで「世界で最も女性が入りやすいIR施設」を目指していくと話しています。医療やエンターテインメント施設を拡充させて、カジノだけではない女性が楽しめる施設にしていく予定のようです。
国営企業として信頼性の高い親会社を持つ『カジノスオーストリアインターナショナルジャパン』。
他の事業者にはない特色を出しているので、要注目の事業者となりそうだ。