かねてから、カジノ・ギャンブルの合法化やIR開発が検討されているタイで、本格的な議論が始まりそうです。
2023年に行われる総選挙後に話し合いが行われる見通しだと、アジア圏のギャンブル専門メディアが報じ注目が集まっています。
「タイ国内で噂されているカジノ計画の可否は、総選挙後に議論」
これは、アジアのギャンブル市場を扱う専門メディア「インサイド・アジア・ゲーミング」が報じたものです。
2022年11月16日に行われたMGSサミットに出席したゲーミング・コンサルタント企業・スペクトラムアジアのCEO・ポール・ブロムバーグ氏は、自身の予測として「タイ国内で噂されているカジノ計画の可否は、総選挙後に議論されるようになるだろう」と語ったといいます。
ブロムバーグ氏が「総選挙後」と話したのには理由があり、ここ数年続いているコロナ禍の影響もあり、タイ国内ではカジノ計画よりも先に対処せねばならない問題が山積みだからです。
実際にタイ政府は、少なくとも次の総選挙が行われる2023年までの期間は、コロナ対策を優先的に取り組む方針であることが示されています。
タイでは以前からカジノ・ギャンブルの合法化および新規のIR開発計画が期待され、議会に設けられた委員会でも、パタヤ地区をはじめとする様々な地域に最大で5箇所のカジノリゾートが開発される可能性が示されています。
また、仮にカジノ・ギャンブルおよびIR開発・運営の合法化が完了した後でも、計画全体を実行可能なものへと落とし込むために、政府はまず候補地を絞る必要が出ます。
その上で、物流網の整備などを行わなければいけないことで、慎重な調整を行うことが予想され、相応の期間が必要であることは言うまでもありません。
こうした点などから、前出のブロムバーグ氏は、インフラの整備が行われた状態にあり、空港が近く宿泊施設も多い人気観光地・パタヤで、まずは比較的小規模なプロジェクトを実行する可能性が高いと話しているようです。
日本でも大阪と長崎でカジノを含む統合型リゾートの誘致計画が進められているだけに、同じアジアのタイの動向は気になるところです。