中央ヨーロッパの中で東寄りに位置するルーマニア。黒海に面していて、面積は日本の本州とほぼ同じくらいとなり、歴史や時事問題で名前を見かけることが多い国です。
そんなルーマニアでは、カジノは首都のブカレストで営業しています。ブカレストは観光地というよりもビジネス街というイメージの都市です。カジノはホテル併設か、商業施設のビルのフロアで営業しているケースが多く、ビジネスマン向きと言われます。
ホテル併設のカジノとしては、『グランドカジノブカレスト』が有名です。悪名高い独裁者として知られる故・チャウシェスク大統領が建てた国民の館のすぐ隣にあるマリオットグランドホテルの中にあり、室内プールやフィットネスクラブ、スパ施設、レストランやバーなどの飲食施設などを備えています。ルーマニアに訪れるビジネスマンに非常に人気が高いカジノとなっています。
また、地下鉄のロマナ広場駅から徒歩10分くらいのところにある『パレスカジノカーサヴェルネスク』は、非常に美しい外観が目を引きます。美しい様式を凝らした建物は博物館と間違えそうなくらいです。その美しい施設の中でカジノを楽しむことができます。実はこの建物、ヴェルネスクハウスと呼ばれる伝統的な建物で、別離目的で建設されたものが、現在ではカジノとして使用されているとのことです。建物には『歴史的建造物』と表示されています。文化的にも非常に貴重なカジノ施設となっています。
ルーマニアのカジノで遊ぶルールは?
ルーマニアのカジノでは、年齢制限は18歳以上、ドレスコードは厳しくはありませんが、スマートカジュアルが基本となります。営業時間は施設によって異なるので、詳細はネットやSNSで確認してください。
また、近隣諸国と共通ですがチップの習慣があるので注意が必要です。大きく勝った場合は、1割か2割程度をディーラーに渡すのを忘れないようにしましょう。
さて、ブカレスト以外の地域でもかつてカジノだった建物が今も残っています。ブカレストから東に約250キロ離れた黒海に面した港湾都市コンスタンツァには、『コンスタンツァ・カジノ』が現存します。
『コンスタンツァ・カジノ』は1904年から1910年に建設されました。その豪華な建築や装飾などで話題になり、ヨーロッパ全土からの観光客で賑わったと伝えられます。しかし、2回の大戦や国内の経済危機などによって衰退。第二次世界大戦中には病院として、戦後の旧ソ連によって占領されていた時期にはレストランとして使用されていたそうです。その後、1900年には修繕費が高額になるため、閉鎖されました。以後、廃墟として残っています。その豪華で壮麗なデザインは、当時のトレンドだったアール・ヌーヴォーに強い影響を受けたというのが定説となっています。
美しい建造物とカジノが混ざりあったルーマニア。観光をしながらカジノを楽しめる国として一度は訪れてみたいところです。
ルーマニアとは
ルーマニアは、東ヨーロッパに位置する国で、豊かな歴史と自然の美しさが魅力です。
首都ブカレストは、「小パリ」と呼ばれるほど洗練された都市で、歴史的な建築と現代的な文化が融合しています。
ルーマニアはトランシルヴァニア地方でも有名で、ブラン城はドラキュラ伝説の舞台として知られています。