カジノを含む統合型リゾートの誘致計画を進めている大阪市。候補地を夢洲として、事業者は、「日本MGMリゾーツ」と「オリックス」を中心に設立した「大阪IR株式会社」を予定しています。
新人として5氏が立候補した「大阪市長選挙」
そんな大阪市では、政界を引退する予定の松井一郎・大阪市長の後任を決める「大阪市長選挙」が行われます。新人として5氏が立候補し、「大阪府知事選」と合わせてダブル選となる今回の選挙。
関連記事
大阪ダブル選では、カジノを含む統合型リゾートの誘致計画も大きな争点に
大阪で行われる府知事選挙と市長選挙について、立候補者が出揃う形になりました。
立候補したのは、「大阪維新の会」幹事長で元府議・横山英幸氏、元市議・北野妙子氏、飲食店経営・荒巻靖彦氏、「ユーチューバー」ネペンサ(安達真)氏、理学療法士・山崎敏彦氏となっています。大阪では絶対的に票を獲得する「維新」が公認する横山氏と、対抗する政治団体「アップデートおおさか」が推す北野氏の一騎打ちだと地元紙などが報じています。
今回の選挙では、大阪におけるカジノを含む統合型リゾートの誘致計画が大きな争点となっています。横山氏は、「南海難波」駅前で今回の選挙の第一声を上げ「財政改革と成長戦略で教育の無償化を力強く進めていく」と市民に対して訴えかけました。
今回の大阪市長選について、横山氏と北野氏は政策討論会を2023年3月24日に開催していました。この討論会でも、カジノを含む統合型リゾート施設を中心として、教育や子育てなどがテーマとなり議論が行われました。
横山氏は、カジノの誘致については「大阪の次の時代の起爆剤になる」とコメント。その一方で、北野氏は「大阪がカジノ依存症になってしまう」と主張を展開しました。
横山氏は誘致を推進する理由として、ギャンブル依存症対策についても「大阪依存症センター」を設立することなどを説明。また、「35年間で800億円の賃料を事業者から回収する」計画など、巨額の収入が自治体に入ることを強調しています。
北野氏は、巨額の公金支出や採算性に疑問があるなど、真っ向否定する形になっています。
記者の一言メモ
「大阪府知事選挙」と「大阪市長選挙」のダブル選を迎えます。大阪では、カジノを含む統合型リゾートの誘致計画が進んでいるだけに、どちらの選挙でも大きな争点に。推進派の維新が大勝すれば、さらにカジノ熱は加速することになります。